感染症対策に向けた取り組み

グループを横断した「医療」「衛生習慣」2方向からのアプローチ

明治グループが、医療と生活の両面から長年取り組み続けるのが「感染症対策」です。
Meiji Seikaファルマ(株)が医療用の消毒剤の開発から販売までを手がける一方、OTC(一般用)医薬品として、うがい薬やきず薬を(株)明治が展開しています。
感染症対策の領域に乗り出したスタート地点には、明治が1961年に日本で最初に開発したポビドンヨード含有製剤があります。これまでに、医師が手術する部位の皮膚を消毒する外用液や手指消毒に用いるスクラブ剤、うがい用のガーグル剤など、医療現場を支える多くの製品を送り出してきました。
さらに、日常生活での健康をサポートするため、1983年にはポビドンヨードをOTC医薬品として、家庭用のうがい薬にも参入。自宅でうがいをする文化がなかった中、菓子などの食品販売で築いてきたルートやコミュニケーション力をいかし、啓発活動を進めてきました。
2016年度からは、食育活動と組み合わせた「うがい・手あらい教室」を小学生対象に開始しました。出前授業で培ってきた経験のもと、子どもたちへのうがい習慣の浸透に取り組み、広く健康に貢献しています。

明治うがい薬の歴史

ポビドンヨード製剤のうがい薬の一般家庭への普及を目的に、1961年承認を取得、薬局薬店向けのOTC医薬品として開発、1983年1月に発売を開始し、現在も広く使われています。

総合的な感染症対策の中で人々の健康に貢献します

Meiji Seikaファルマ株式会社
医薬マーケティング統括部八代 純子

ポビドンヨードは高い殺菌・殺ウィルス作用がありながら、人への刺激が少ないという特性があります。当社のポビドンヨードの特長はそれだけでなく「品質の高さ」です。独自の高純度の成分を使用するとともに、外用液は無菌製剤として、厳しく管理した環境で製造しています。2016年にはジェネリック医薬品として、これまでと同じ環境下で製造した高品質の薬を低価格でご提供できるようになりました。開発から56年余りという長い歴史を持つ製品だけに、多岐にわたる臨床データやノウハウが蓄積され、医療現場が必要とする情報を、スムーズで的確に提供できるのも私たちの強みです。

近年では、医療機関への院内感染対策の情報発信にも注力し、2016年度には全国で875回の説明会を実施。ポビドンヨードは、研究・開発・生産・品質管理・販売の各々のプロセスで多くの部署が関わり、グループ横断で育ててきた製品です。今でも2カ月に1度、MeijiSeikaファルマ(株)と(株)明治の約20の部署から担当者が集まり、合同会議を行っています。取り組み状況や考え方を共有する中での気づきが、新たな製品価値の創造につながることも少なくありません。現在では、薬が効かなくなる「薬剤耐性菌」も大きな課題となっており、まずは感染しないための対策こそが重要です。感染症対策を通じ、より多くの人の安心で健康な暮らしに貢献できればと考えています。

うがい習慣の啓発で、子どもたちのすこやかな成長を支えています

食事前の衛生習慣を身に付けてもらうことで、子どもたちのすこやかな成長を支えたい—そんな思いから、(株)明治では食育活動と合わせた「うがい・手あらい教室」を全国で展開しています。主な対象は、小学校低学年の児童です。「自分のことは自分でする」という生活上の自立を学ぶ過程にいる子どもたちにとって、正しいうがいと手洗いの方法を覚えて、当たり前にできるようになることは非常に大切です。
教室の開催時には、「どうすれば低学年の子どもたちにより興味を持ってもらえるか?」を常に意識しています。

株式会社 明治
コミュニケーション本部
広報部
吉田 栄子

「くしゃみで、どのくらい遠くまでツバが飛ぶと思う?」とクイズを出した上で、ツバが飛び散る範囲を実際にメジャーで測って確認したり、15秒のうがいの長さを実体験してもらって感想を聞くなど、毎回工夫を重ねます。実施後に、先生方から「給食前に、手洗い場にうがいをする子どもたちの行列ができている」などの声を聞くとやりがいを感じます。
自宅での習慣づけにうがいカレンダーとシールも配布しています。感染症予防のために、学校と家庭でうがい・手洗いを継続し、健康な生活を送ってほしいと願います。

教育現場の声 出前授業の実施に感謝

森本 芳男 氏
NPO法人 スカイ学校
支援ネットワークセンター
理事長

NPOスカイ学校支援ネットワークセンターは、子どもたちに「生きる力」を育む機会をつくるため、墨田区教育委員会から委託を受け、企業の「出前授業」やボランティアなどを学校に斡旋する法人です。6年前に「明治みるく教室」を提供していただいて以来、多くの学校でお世話になっています。現在、(株)明治さまからは8つの授業メニューの提供を受けています。その一つの「うがい・手あらい教室」では、感染症対策のための正しいうがい手洗い方法を、実践しながら楽しく学びます。
子どもが健康に学校生活を送るために大切な授業の提供を心から感謝しています。

医療現場の声 啓発活動の継続を期待

國島 広之 教授
聖マリアンナ医科大学
感染症学講座

現在、診療に携わる一方、大学で感染症学を教えております。以前、東北でパンデミックインフルエンザや東日本大震災などを経験し、国内外の感染症の対策で行政と連携したことがきっかけとなり、感染症対策の研究と地域連携に力を入れています。院内感染の対策としての「消毒」は体制も整ってきていますが、社会福祉施設など一般施設での対策はまだ万全とは言えないのが現状です。地域包括ケアシステムが進んでいる中、地域が連携して取り組むことや、子どもの頃から感染予防対策について教えておくことも大切なことです。今後も明治グループならではの啓発活動をぜひ継続していただきたいと思います。

すべての人に健康と福祉を 質の高い教育をみんなに

SDGsとの関連

CSR報告書2017より