日々を大事に積み重ねて、次の100年へ。
世界の「おいしさ・楽しさ」
「健康・安心」に貢献していきます

日々を大事に積み重ねて、次の100年へ。世界の「おいしさ・楽しさ」「健康・安心」に貢献していきます

代表取締役社長
松尾 正彦

NS綜合法律事務所 弁護士
社外取締役
佐貫 葉子

一貫した「お客さま起点」で、多角化に挑戦してきたから100年続いた。
諸先輩とお客さまに感謝

佐貫
2016年度は明治グループ創業100周年ですね。創業から50年で98%の企業が消滅すると言われていますが、明治グループは残りの選ばれた2%に入っている。素晴らしいことだと思います。100年続いた秘訣は何だとお考えですか?
松尾
科学的に考え、多角化に挑戦する、というのが創業者の考え方でした。菓子、乳製品、食品と始まって、そして薬品事業にも拡大し、さまざまな事業に挑戦してきました。その根底には「お客さま起点」という考え方が一貫して流れています。常にお客さまの立場で考え挑戦してきた諸先輩に感謝です。
佐貫
赤ちゃんからお年寄りまで、全ての人の健康に寄与するという、ぶれない企業哲学をお持ちですね。一方ではイノベーションをずっと続けてこられた。新しい製品や新しい価値観を創造してこられたからこそだと思います。
松尾
それもやはりお客さま起点で、時代を見て必要とされるものを提供してきた、ということです。これからの時代を考えると、少子高齢化ですから、健康志向のニーズをくみ取った商品開発を推進していきます。

佐貫 葉子 社外取締役

プロフィール

1981年4月弁護士登録。NS綜合法律事務所 所長。2009年4月に当社社外取締役に就任し、弁護士としての豊富なキャリアと企業法務に係る高い専門的知見に根ざした意見表明や提言をいただいています。

「信頼」を財産として、赤ちゃんからお年寄りまで、全ての人の健康に貢献

松尾
薬品事業は、戦後、アメリカの指導でペニシリンの製造に手を挙げたことから始まりました。初期の ペニシリンは発酵技術で製造していました。食品では発酵技術を持っていましたからそれを応用しました。その頃、日本では結核や感染症が非常に重大な疾病で、それを解決するために抗菌薬を開発することが社会の要請でした。
佐貫
薬のニーズも時代によって変わりますね。
松尾
どんな病気が問題になるかは国によって違います。感染症はアジアやアフリカではまだ最大の病気です。一方で耐性菌の問題も重要になってきています。抗生剤とともに歩んできた明治だからこそ、耐性菌への取り組みも引き続き進めていかなければなりません。それから、精神疾患の分野にも力を入れていきたい。ストレスを抱える現代人や、高齢者が多くなると、うつ状態に陥る人も増えていきます。その解決に向けても取り組んでいきたいと思っています。
佐貫
新薬メーカーとしてジェネリックにいち早く進出しましたね。それも続いてきたチャレンジ精神の実現だと思います。また、ドラベ症候群など、子どもの病気にもチャレンジしていらっしゃいますね。
松尾
ドラベ症候群は非常に治りにくいてんかんの一種で、治療薬の製造に対して、医療機関から要請が強かったんです。(株)明治は特殊ミルクを手掛けていますので、小児医療の現場で高い評価をいただいています。Meiji Seika ファルマ(株)がこの開発を担うことが決まった時、先生方からは驚きの声と共に、力強い支援をいただくことができました。ドラベ症候群は希少な疾病で、患者さんの数は多くない。特殊ミルクもそうですね。短期的利益につながるものではありませんが、病気に苦しむ子どもさんたち、親御さんたちのために、社会的使命として取り組んでいます。
佐貫
確かに、患者さんはごく限られているので、目先の利益だけではなく公益的視点で見ていく、ということでしょうか。
松尾
明治グループは赤ちゃんからお年寄りまで、全ての人のおいしさと健康に貢献することを理念としていますし、乳製品、お菓子、食品、そして薬も、全て同じmeijiのマークで提供しています。それは必ず、会社に対する評価となり、信頼につながります。薬は見ただけでよい薬かどうかは分からないでしょう。それをつくっている会社を信頼できるのか、その会社が出すデータを信用できるのか、それに尽きる。信頼は財産です。

制度だけで製品事故は防げない。
安全安心、高品質を守るという従業員の使命感があってこそ

佐貫
食品も薬品も、製品事故が起きると積み上げてきたものが一気に崩れてしまいます。明治グループが100年続いてきたのは大きな製品事故を起こさなかったからこそだと思います。品質保証に関しては、非常に厳しく取り組んでいらっしゃると感じています。
松尾
お客さま起点と、高品質で安全安心なものを提供し続けるということを基本方針にしています。でも、いくら社内制度を厳しくしても、事故を起こす会社は何度も起こす。結局、従業員の使命感が根本にないと実現されないんです。
佐貫
そうですね。結局は人ですね。すごく大切だと思います。
松尾
当社の製品は全て口に入るものですから、信頼を守ろうという使命感を従業員の間で共有していないといけません。制度、システムだけをどんなにつくってもダメなんですね。
佐貫
工場を見学させていただいたときに、きれいに整備されていることに感心しました。工場内の車両が通るところでは、車両がなくても「右よし左よし前よし」と、確認して通っていらっしゃる。そういう習慣が全体につながる基本姿勢になっているのだと思います。しかもトップダウンではなくて、むしろ従業員が自ら基準をつくり、それを守ろうとしていると感じました。
松尾
そうですね。全ての従業員が、企業理念を理解し、それを尊重、実践することが非常に大切です。

調達先への配慮も不可欠。
人権を尊重する公正で公平な事業活動をグローバルに実践

松尾
事業のグローバル化には、公正で公平な活動が絶対必要です。差別やハラスメント、児童労働など人権侵害に関わる部分は特に重要です。そして、安全で働きやすい職場環境づくりを進めていく必要があります。調達先にも同じ注意が必要だと考えています。
佐貫
「明治グループ人権方針」に、強制労働および児童労働の禁止の記載があり、海外の調達先まで目配りをするというご説明をいただいて納得しました。
松尾
日本では当たり前のことが当たり前ではない国がたくさんあります。
佐貫
昨年のCSR報告書にガーナのカカオ農家支援の取り組みが紹介されていました。原産地へ行ってカカオ栽培の指導をして調達を確保しながら、生産者の生活の向上にも貢献する。素晴らしい取り組みだと思います。
松尾
カカオ豆は世界中で需要が伸びていて、持続可能な調達をきちんと考えなければいけないんです。明治グループとも提携しているタイのCPグループという会社は、本社からアフリカに人を派遣して、トウモロコシの栽培を教え、次には隣で鶏を飼って、最後に食品加工工場をつくる計画でプロジェクトを進めています。フライドチキンを売るだけでなくコンビニエンスストアもあるグループですから、原材料の調達からお客さまに売るところまで自分たちで行っている。将来の調達の困難さを見通した、このような一貫した取り組みを見習いたいと思いますね。

女性がもっと活躍できる会社に。
着実に推進していきたい

佐貫
明治グループではいろいろな分野で女性社員が活躍していると思いますが、管理職比率は低いと言わざるを得ません。
松尾
これは時間の問題だと思います。係長クラスではかなりの人数の女性が活躍していますので、10年後には比率は当然上がってくるはずです。
佐貫
女性海外研修や女性社員会議、社内イントラを使ったロールモデルの紹介や啓発活動など、女性が活躍するためのさまざまな取り組みをしていらっしゃいますね。工場勤務は三交替制のところもありますが、そういうところでは女性が工場長になるのは難しいでしょうか。
松尾
一般的に、海外ではすでに女性が工場長を務めていますから、当社グループでも当然できるはずだと思います。性別は関係なく、能力のある人を登用するのは当然のことです。
佐貫
明治グループの事業所長会議に出席するとほとんどが男性です。管理職の女性が少なすぎる印象ですね。
松尾
これも時間をかけて改善していきたいですね。女性が活躍する方が会社にとってもいい影響があるのは間違いありません。それに、女性の活躍なくして、この国も企業も成り立ちませんからね。

グローバル化に透明性のあるガバナンスの強化は必須。
正しい決定を担保するものでもある

佐貫
今、海外で働いている方は4,700名(2014年度末)もいらっしゃるんですね。全従業員の約3割に匹敵する。名実ともにグローバル企業です。そうするとガバナンスを見える形にしなければいけないですね。
松尾
そのとおりです。独りよがりな身内の理論に固まらないように、社外の方の意見をよく聞かなければならない。透明性のあるガバナンスは正しい決定を担保する方法でもあると思います。佐貫先生のような社外取締役にご意見をいただけるのはとてもありがたいことです。
佐貫
社風として、真面目でコンサバな部分をお持ちのように思います。
松尾
そういう部分も社風としてあるかもしれませんね。しかし、外へ向かって挑戦し続けていかないと、次の100年を築くことはできません。
佐貫
30年後ぐらいのイメージでは、グローバル化はどの程度進んでいると想定していらっしゃいますか?
松尾
売上の半分ぐらいは達成しているでしょう。そうなると、従業員も日本人である必要はありません。多様な人間がお互いに尊重しあって、活躍している。そういう会社でありたいと思います。

世界中のおいしさと健康に貢献。
おごることなく日々を大切に積み重ね次の100 年を築いていく。

佐貫
これは私の個人的な夢ですが、中国をはじめとする世界中に明治製品をもっともっと広げていただきたい。食品や薬品も含めて、おいしさや健康を世界の人たちに広められたら、それが友好のツールになる。平和の担い手になってもらいたいと思っています。
松尾
全ての人のおいしさと健康に貢献する企業ですから、世界中で貢献したいですね。明治グループは今まで100年続いてきましたが、それは一日一日、日々の努力を続けてきたからこそです。おごることなく、誠実に謙虚に、お客さまに寄りそい、それを積み重ね、次の100年を築いていきたいと考えています。