「カール」の誕生は、1968年。当時、米国で流行していたスナックフードにいち早く着目し、発売された日本初のスナック菓子である。当初は消費者になかなか受け入れられず苦戦したものの、価格や内容量の改善を行い、市場を開拓していった。お菓子といえば甘いものというそれまでの日本人のイメージを覆し、スナック菓子のロングセラーとして支持された。
特長の一つがラインアップの豊富さだ。定番のチーズあじやうすあじに加え、季節限定味やご当地限定味など、200種類以上のバリエーションを発表した。また、形や食感を変えた「カールこつぶ」や「カールスティック」も展開。2001年には受験生を応援する商品として「ウカール」を発売。2015年には、味わいを向上させる改良が加えられ、パッケージの変更を行うなど、大幅なリニューアルも行われた。
世代を超えて愛されるCMソングとキャラクター
「♪ それにつけてもおやつはカール」。誰でも一度は耳にしたことがあるカールのCM の初放映は1974年4月。寺本圭一さんの歌うCMソング「いいもんだな故ふるさと郷は」が不思議な魅力を生み出し、大評判となった。その後も三橋美智也さん、河村隆一さんなどが歌い、世代を超えて受け継がれた。
また、カールのCMといえば、麦わら帽とひげが印象的なカールおじさんだろう。最初のアニメCMでは、カールおじさんは脇役で主役はカール坊や。さらに4作目ではカールおじさんは降ろされてしまった。すると問い合わせが殺到。こうしてカールおじさんは視聴者の支持を得て主役へと昇格し、人気キャラクターの地位を確立した。