脱炭素社会に対する考え方

気候変動による地球温暖化の影響で、熱波や干ばつ、集中豪雨などの異常気象が発生し、渇水や洪水など自然環境に大きな被害をもたらしています。明治グループは、自らの事業が豊かな自然の恵みの上に成り立っていることから、気候変動は解決すべき重要な社会課題の一つと認識しています。
明治グループは、2030年度までのCO2排出量削減目標をIPCCの1.5℃特別報告書を踏まえ、SBT(Science Based Target)の考え方に沿って変更し、SBT認定の取得を目指します。
今後も気候変動の緩和に向けて、省エネ活動や再生可能エネルギーの活用などを積極的に推進し、CO2排出量削減に取り組んでいきます。

貢献するSDGs

社会課題:CO2排出量の削減

新目標

2030年度までにグローバルでの
CO2総排出量(Scope1,2)
を2015年度比 40%以上削減

2019年度実績

18.5%削減(2015年度比)

  • ※ 2015年度の数値はKMバイオロジクス(株)の排出量をさかのぼって加算
  • 取り組みの進捗に合わせて2020年度に目標を更新しました。

新目標

2030年度までにグローバルでの総使用電力量に占める
再生可能エネルギー比率を50%以上へ拡大

  • 取り組みの進捗に合わせて2020年度に新たな目標として設定しました。

Scope3の削減について

明治グループは、サプライチェーン全体からのCO2排出量削減にも取り組んでいます。SBT(Science Based Targets)認定取得に向けて、2020年度中にScope3排出量削減の目標設定を検討しています。

CO2排出量実績

CO2総排出量(Scope1,2)※1

単位 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
国内 万t-CO2 55.0 52.3 50.5 51.0 50.2
海外 万t-CO2 12.8 12.7 12.4 11.3 10.2
合計※1 万t-CO2 67.8 65.0 62.9 62.3 60.4
原単位※1 t-CO2/億円 55.4 52.4 50.6 49.7 48.3

Scope1※1

単位 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
国内 万t-CO2 23.6 23.0 22.8 22.2
中国 万t-CO2 0.5 0.3 0.5 0.5
アジア 万t-CO2 1.5 1.3 1.1 1.0
米国・欧州 万t-CO2 1.1 1.3 1.1 1.1
合計 万t-CO2 26.7 26.0 25.5 24.8

Scope2※1

単位 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
国内 万t-CO2 28.7 27.4 28.2 28.0
中国 万t-CO2 3.5 3.0 2.5 2.2
アジア 万t-CO2 5.3 5.5 5.2 4.7
米国・欧州 万t-CO2 0.9 0.9 0.9 0.7
合計 万t-CO2 38.4 36.9 36.8 35.6

Scope3※2

カテゴリ 単位 2017年度 2018年度 2019年度
1. 購入した製品・サービス 万t-CO2 176.3 243.7 234.3
2. 資本財 万t-CO2 22.5 22.4 22.3
3. Scope1,2 に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 万t-CO2 1.9 2.0 2.2
4. 輸送、配送(上流) 万t-CO2 - 25.2 24.4
5. 事業活動から出る廃棄物 万t-CO2 1.6 1.2 1.7
6. 出張 万t-CO2 0.2 0.2 0.2
7. 雇用者の通勤 万t-CO2 0.4 0.4 0.4
8. リース資産(上流) 万t-CO2 算定外 算定外 算定外
9. 輸送、配送(下流) 万t-CO2 - 17.7 13.5
10. 販売した製品の加工 万t-CO2 除外 除外 除外
11. 販売した製品の使用 万t-CO2 算定外 算定外 算定外
12. 販売した製品の廃棄 万t-CO2 0.6 6.1 4.4
13. リース資産(下流) 万t-CO2 算定外 算定外 算定外
14. フランチャイズ 万t-CO2 算定外 算定外 算定外
15. 投資 万t-CO2 算定外 算定外 算定外
Scope3 合計(国内) 万t-CO2 203.5 318.9 303.5
Scope3 合計(グローバル) 万t-CO2 - - 325.3
  • ※1 明治グループ(国内明治グループおよび海外生産系12工場)を対象とする。2018年度実績はKMバイオロジクス(株)熊本事業所を含み、2019年度から同社の全拠点を含む。原単位は連結売上高から算出。集計対象範囲の変更に伴い、過去にさかのぼってデータを修正。
  • ※2 カテゴリ1~15の数値は国内明治グループを対象とする。2018年度実績はKMバイオロジクス(株)熊本事業所を含み、2019年度から同社の全生産拠点を含む。

省エネルギー対策

地球環境に大きな影響を与える温暖化を防ぎ、脱炭素社会を実現するために、事業活動のあらゆる段階において省エネルギーに努めています。生産現場では、CO2排出の少ない燃料への転換や高効率設備の継続的な導入を進めています。

エネルギー使用量・CO2排出量データの開示範囲の向上

エネルギー使用量・CO2排出量データの開示範囲の向上に努めていきます。2018年度は国内のCO2排出量Scope3(カテゴリ4、9)データを新たに開示しました。2019年度は海外のScope3データを新たに開示しました。

優れた省エネ性能をもつ設備の導入

地球環境への影響を考え、優れた省エネ性能をもつ設備の導入に努めています。一部の工場では「トップランナー制度」対象機器を導入しています。このような優れた省エネ性能を持つ設備導入のほか、機器の運用改善による稼働時間短縮などを組み合わせ、積極的に省エネルギーを図っています。

Meiji Seikaファルマ(株) >岐阜工場のトップランナー変圧器
Meiji Seika ファルマ(株)
岐阜工場のトップランナー変圧器

モーダルシフトや二層式トラックの導入など環境に配慮した物流の取り組み

原料、資材の調達や商品の輸配送など物流においても、環境負荷の低減に努めています。モーダルシフトをはじめ、温度帯の異なる商品を1つのトラックで配送する二層式トラックを導入しています。

二層式トラック

エコカー(低公害車)への切り替えや車両台数低減の取り組み

2012年度から商品の輸配送に使うトラックや営業車をエコカーに順次切り替えています。また、営業車を共有し車両の台数を減らしています。

エコカー保有台数推移

単位 2016年
3月
2017年
3月
2018年
3月
2019年
3月
2020年
3月
エコカー 549 629 508 558 574
  • ※ (株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)単体。2019年3月よりKMバイオロジクス(株)を含む。

Scope3カテゴリ1の削減事例

明治グループでは、Scope3カテゴリ1のCO2排出量削減を進めています。サプライヤーと協働して明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプなどの容器包装の軽量化によりプラスチック使用量を減らし、CO2排出量削減に貢献しています。2013年度から2018年度の6年間でプラスチックの使用量を2,645トン※1減らすことで、CO2換算で合計約1,360t-CO2※2の削減をしました。

  • 1 「明治プロビオヨーグルト R-1/LG21/PA-3 ドリンクタイプ」に使用するプラスチック
  • 2 サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.2.5)に掲載の係数を使用し計算

再生可能エネルギーの活用推進

太陽光や風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの活用は、石油などの限りある資源の使用削減だけでなく、CO2など気候変動に影響を及ぼす温室効果ガス排出抑制にもつながります。明治グループは、自社の使用するエネルギーに関して多様な取り組みを通じ、地球温暖化防止に貢献します。

太陽光発電など再生可能エネルギー設備の導入および活用

太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の導入および活用等を通じてCO2排出削減に取り組んでいます。明治グループでは、現在国内の大阪工場や愛知工場、米国のメイジ・アメリカ サンタアナ工場に大規模な太陽光パネルを設置して再生可能エネルギーの活用を図っています。今後も国内外の拠点で再生可能エネルギーのための発電設備の導入拡大を計画しています。

(株)明治 九州工場
2020年4月に稼働した(株)明治九州工場の太陽光設備
(株)明治 愛知工場
(株)明治 愛知工場
メイジ・アメリカ サンタアナ工場
メイジ・アメリカ サンタアナ工場

太陽光発電実績(2019年度)

年間発電量
(千kWh)
発電能力
(kW)
CO2換算
(t-CO2
(株)明治 大阪工場 229 200 112
(株)明治 愛知工場 837 750 409
KMバイオロジクス(株)菊池研究所 147 137 72
KMバイオロジクス(株)配送センター 119 107 58
メイジ・アメリカ サンタアナ工場 239 270 53

バイオエネルギーの活用

(株)明治 坂戸工場、明治チューインガム(株)では、メタン発酵処理法により排出されるメタンガスをボイラー等への燃料として使用しています。

環境データの管理体制強化

明治グループの気候変動対策・地球環境保全への取り組みの証左である環境データの管理体制の強化に取り組んでいます。グループ連結におけるデータ取得・開示に加え、グループ共通の管理基準の策定や環境データ管理システムの活用、データの透明性・信頼性向上を目的とした第三者機関による監査を実施していきます。

CO2排出量の第三者保証

「明治グループ統合報告書2020」内の2019年度の国内CO2排出量実績(Scope1,Scope2,Scope3カテゴリ1)については、信頼性を高めるため、デロイトトーマツ サステナビリティ(株)による第三者保証報告書を受けています。

イニシアティブへの参加

気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)に参加

Japan Climate Initiative

明治グループは、2019年より気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)に参加しています。気候変動イニシアティブは、日本において気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体、NGOなどが情報発信や意見交換を通して脱炭素社会の実現を目指すネットワークです。
明治グループは、気候変動イニシアティブに参加することで得られる情報を活用しながら、気候変動という課題解決に向けて、積極的に取り組んでいきます。

脱炭素経営促進ネットワークに参加

明治グループは、2019年度より「脱炭素経営促進ネットワーク」に参加しています。「脱炭素経営促進ネットワーク」は、パリ協定に整合する目標設定を検討する企業、目標設定を行った企業、目標達成のためのソリューションを提供する事業者の間でのコミュニケーションを活発化させ、脱炭素経済と企業の成長を推進するネットワークです。
明治グループは、「脱炭素経営促進ネットワーク」に参加することで得られる知見を活かしながら、2020年度中のSBT(Science Based Targets)設定に向けてのコミットメントを目指し取り組んでいます。

社会課題:特定フロンの全廃

新目標

2030年度までに国内生産拠点において、
冷蔵・冷凍設備等で使用されている特定フロンを全廃

2019年度実績

  • 自然冷媒への計画的な切り替え
  • ※ (株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)、KMバイオロジクス(株)
  • 取り組みの進捗に合わせて2020年度に目標を更新しました。

特定フロンから代替フロン・自然冷媒への転換推進

地球温暖化に大きな影響を与えるフロンの排出抑制が課題になっています。モントリオール議定書を踏まえ、設備の定期点検による特定フロンの漏えいリスクの低減に努めながら、自然冷媒への転換を図り、気候変動への対策を推進していきます。

自然冷媒への転換事例

明治グループでは環境省の補助金を積極的に活用し、新たな省エネ型自然冷媒機器を導入することで、CO2排出量の削減を目指しています。

(株)明治

2015年度 京都工場、群馬工場

2017年度 九州工場

2018年度 京都工場、守谷工場、東海明治(株)

2019年度 神奈川工場、守谷工場、 長野デポ、東海明治(株)

Meiji Seika ファルマ(株)

2015年度以降は事例無し

KMバイオロジクス(株)

2015年度 熊本事業所