貢献するSDGs

社会課題:人権の尊重

目標

新入社員研修および管理職昇格者研修受講者への人権研修受講率100%

2019年度実績

100%

  • ※ 明治ホールディングス(株)、(株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)、KMバイオロジクス(株)単体

人権に対する考え方

明治グループは「企業行動憲章」において人権の尊重を掲げ、すべての人が生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利について平等であることを強く認識して企業活動を営んでいます。今後も人権尊重の取り組みをグループ全体でいっそう推進し、その責務を果たしていきます。

グループ人権ポリシーの改訂

2016年に「明治グループ人権方針」を制定し、人権に対する取り組みの周知と徹底を図ってきました。その後、2020年3月に「明治グループ人権ポリシー」として改訂し、国際的な人権尊重の要請に合わせて取り組みをさらに強化しています。新しいポリシーには、支持・尊重する人権に関する国際規約の明示、性的指向および性自認の差別禁止への言及、人権デュー・ディリジェンスの実行などを織り込んでいます。

人権マネジメント体制

2019年7月、社内横断的な組織として「グループ人権会議」を設け、人権デュー・ディリジェンスを開始しました。国連人権理事会で承認された「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、社会が企業に求める幅広い人権課題に向き合うことが目的です。会議は各事業会社のサステナビリティ部門および人事部門の担当で構成され、そこで提起された課題は年2回開催される「グループサステナビリティ委員会」に報告。適宜、経営会議および取締役会で審議し、事業経営と連動させています。

人権デュー・ディリジェンスの実行

2019年度から開始した人権デュー・ディリジェンスは、「明治グループ人権ポリシー」に基づいた、人権に対する私たちのコミットメントです。明治グループの企業活動における人権への負の影響評価および課題の特定、評価結果の社内プロセスへのフィードバックおよび適切な措置の実施、対処が適切かの追跡評価、適切な情報開示を行い、外部ステークホルダーとのコミュニケーションを図る継続的なプロセスです。この一連のプロセスを循環させて、人権の尊重と持続的な事業の実現に向けて取り組んでいきます。

人権リスクの特定と優先項目の選定

2019年度は、食品と医薬品それぞれの事業領域のバリューチェーン全体における人権リスクを抽出し、外部からの客観的な視点を入れて評価を行いました。

2019年度は、特定された人権課題から優先度の高い3項目を選定しました。それぞれの課題について社内関係者からなる分科会を設置し、具体的な対策を議論して現状把握などを行いました。2020年度は責任ある調達の実現を目指し、「明治グループサプライヤー行動規範」の策定とサプライヤーを対象とした「サステナブル調達アンケート」を実施していきます。

責任あるサプライチェーンの構築

明治グループは「明治グループ調達ポリシー」において人権と地球環境に配慮した調達活動を掲げ、取引先とともに責任ある調達の実現を目指し、付随するリスクに対する予防・軽減策の実行に努めています。

各国・各地域の人権尊重に関する法規制への対応

明治グループはグローバルに事業を展開していくうえで、各国で定められている労働環境や人権に関する法令を遵守し、すべての事業活動において誠実に行動していきます。

Modern Slavery Act 2015(英国現代奴隷法2015)

カリフォルニア州サプライチェーン透明法

人権尊重の啓発活動

基本的人権の尊重および差別の禁止、強制労働および児童労働の禁止、ハラスメントの禁止、安全衛生への配慮、従業員の基本的な権利の尊重など、「明治グループ人権ポリシー」に基づく啓発活動に取り組んでいきます。

社内研修の実施

国内においては、明治ホールディングス(株)、(株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)、KMバイオロジクス(株)の新入社員、管理職昇格者とグループ会社の従業員を対象に、サステナビリティ全般と「明治グループ人権ポリシー」に基づいた人権に関する社内研修を行っています。また海外グループ会社においても、人権尊重の社内啓発活動を行っていきます。

人権研修実績
単位 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
受講率 % 100 100 100 100
新入社員 211 237 214 211
管理職昇格者 164 194 158 115
国内グループ会社 - 520 528 29
海外グループ会社 - - - 12
  • ※ 明治ホールディングス(株)、(株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)単体の合算。2019年度よりKMバイオロジクス(株)を含む。

社会課題:ステークホルダーとの対話

ステークホルダーとのコミュニケーションの充実

明治グループが重要と考えているステークホルダー(「お客さま」「従業員」「取引先」「株主・投資家」「地球環境」「社会」)の皆さまと、あらゆる機会、媒体等を通じて円滑なコミュニケーションを図ることで、皆さまからの期待に応えるとともに、社会への責務を果たしていきます。

従業員とのエンゲージメント

「明治グループ2026ビジョン」を達成し、持続的に成長し続ける企業であるためには、従業員エンゲージメントの向上が必須であると考え、2019年に社員意識調査を実施しました。この調査に9,740人が回答しました。分析の結果、明治グループのエンゲージメントスコアは他社の平均を超えており、組織状態は良好であることが明らかになりました。しかし、「グループとしての一体感」や「将来に向けた自発的・先行的な取り組みの姿勢」などに課題があることも判明しました。この意識調査をもとに、教育研修などの施策を通してエンゲージメントをさらに強化し、「明治グループ2026ビジョン」の達成に向けて当事者意識の強い挑戦する人材の育成を図っていきます。

「会社の未来づくりを自分ゴト化する=Beyond 自分の実践」に向けて

社員意識調査の結果を受けて、「会社の未来づくりを自分ゴト化する=Beyond自分の実践」を組織変革のための新たな課題として設定し、グループ内に周知しました。発信強化、マネジメント変革、社員モチベーションの3つを具体的なテーマに据えて、解決に取り組んでいきます。

1発信強化
グループ横断での発信を強化する
2マネジメント変革
経営の現場、現場間をつなぐコミュニケーションのハブとしての機能を強化する
3社員モチベーション
社員一人一人(特に若手、リーダー層)がチャレンジできる機会を提供する

従業員主体の行動変容を促す「企業理念・行動指針 事例発表会」の開催

KMバイオロジクス(株)では、企業理念・行動指針を体現した活動を従業員主導で全社に紹介し、成果を共有する「企業理念・行動指針 事例発表会」を毎年開催しています。2020年に開催された事例発表会では、各部署から100を超える活動が寄せられました。そのうち、生産現場のパートタイマーが主体となって自主的に道具・器具を工夫し、ミスの防止や作業改善を実現した取り組みが最優秀賞に選ばれました。この事例発表会は、従業員のモチベーションはもとより企業競争力の向上にもつながっています。

最優秀賞を受賞した菊地工場の品質管理部のメンバー

株主・投資家の皆さまとのエンゲージメント

株主・投資家の皆さまに明治グループの方向性や戦略をよりご理解いただけるよう、説明会やIRイベント、IRサイトの充実を図っています。

社外有識者とのダイアログ

社外有識者の方とのダイアログを実施し、いただいたご意見・ご要望を踏まえ、ビジョンの策定、次年度計画や課題対策に反映しています。

地域の皆さまとの環境コミュニケーション

各工場では、近隣地域の皆さまや自治体の方々、小・中学生に対し、事業の環境への取り組みを説明する環境報告会・勉強会を実施しています。水質・大気の環境汚染対策やCO2削減への取り組みの紹介のほか、皆さまの貴重なご意見をいただき、今後の活動にいかしていきます。

参画している主な業界団体・環境関連団体

明治グループは様々な業界団体・環境関連団体に参画し、連携しながら取り組みの向上に努めています。

2020年9月30日時点

団体名 役割
食品 一般社団法人 Jミルク 会長
一般社団法人全国発酵乳乳酸菌飲料協会 副会長
一般社団法人日本アイスクリーム協会 副会長
一般社団法人日本乳業協会 副会長
全国牛乳容器環境協議会 会長
全日本菓子協会 会長
日本介護食品協議会 副会長
日本チョコレート・ココア協会 副会長
医薬品 日本製薬工業協会 理事
日本製薬団体連合会 理事
一般社団法人 日本ワクチン産業協会 理事・監事
一般社団法人 日本血液製剤協会 常任理事
日本動物用医薬品協会 理事

お客さまとのコミュニケーションの推進

お客さま一人一人の声に耳を傾け、「迅速」「誠実」「公平」「適切」に応対することにより、お客さまとのより良いコミュニケーションの確立を目指しています。そして、お客さまの声を社内へ共有し、製品・サービスの開発・改善に反映させることにより、お客さまの満足度と信頼を得られるように努めます。

お客様相談センター

お客さまからいただいた声は、お客様相談センターが独自のシステムに入力し整理・分析していきます。お客さまが安心して商品をご利用いただけるよう、丁寧な応対と情報提供に努めています。また関係各部と情報を共有し、よりご満足いただけるよう商品・サービスの開発や改善につなげています。

お客様相談センターへのお問い合わせ内容の内訳(2019年度)

お客さまからのご意見による改善事例

(株)明治:チョコレート個包装商品の改善
お客さまからチョコレートの個包装が開封しにくいとのご意見をいただき、個装袋の設計を変更いたしました。
「個包装の幅に余裕がないのでつかみにくく、手で開けられない。いつもハサミを使って開けている。開けやすい包装にして欲しい。」「個包装を開ける時になかなかビニールが切れない。個包装が切りづらい。」

<改善内容>

個装袋の幅を4mm拡げ、簡単に開封できるように改良し、お子さまやご年配の方でもつかみやすくなりました。

適正でわかりやすい表示

製品や景品などの販促物の表示に関して法規を順守するとともに、お客さまに誤解を与えない、わかりやすい表示を心掛けています。
表示に関するチェックは複数人で何段階も行い、情報が間違いなく適切であることを確認しています。

赤ちゃん相談室

赤ちゃん相談室では、管理栄養士・栄養士が赤ちゃんとお母さまの栄養や育児の相談をお受けしています。ご家族と育児に携わる方々からのご相談に対し、豊富な情報と経験をいかし、一つ一つ丁寧にお応えしていきます。

赤ちゃん相談室へのご相談内容の内訳(2019年度)

くすり相談室

くすり相談室に寄せられた声は、情報データベースを活用し、整理・分析しています。お客さまの貴重なご意見は真摯に受け止め、社内関連部署と共有し、より良い製品づくりにつなげています。

医療用医薬品のお問い合わせ内容の内訳(2019年度)

■Meiji Seika ファルマ(株)

■KMバイオロジクス(株)

お客さまからのご意見による改善事例

Meiji Seika ファルマ(株):ホームページのお役立ち資材ページをリニューアル
お客さまからご要望が多い「お役立ち資材」をホームページに見やすく表記しました。
また、一部の資材はお客さまがホームページからダウンロードできるようにリニューアルしました。

<改善内容>

KMバイオロジクス(株):日本脳炎ワクチンの個装箱の表示の改善
日本脳炎ワクチンについて、お客さま(医療関係者)から「3歳未満のお子さんには0.25mL接種で間違いないか。個装箱の表示からは0.5mLなのか0.25mLなのかわかりにくい。」「1バイアルを3歳未満の方に2人分使っていいのか。」といった声が寄せられました。

<改善内容>

これまで用法・用量や取扱い上の注意については、添付文書にのみ記載していました。「お子さまへの接種量」と、無菌性確保の観点から「2回使用は避けること」をよりわかりやすくするために、ワクチンの個装箱の天面には「3歳未満は0.25mLを接種」「残液の再利用は厳に避けること」を、裏面には「年齢別の接種量」を追加記載し改善しました。

今後もお客さまの声をいかした製品と情報提供の改善に努めて、満足度向上につなげます。

適切な情報提供への取り組み

明治グループは、広告・宣伝活動においては、法令および企業倫理を順守し、虚偽・誇大などにならないよう、公正な内容・表現を基本とし、情報を提供していきます。
また、消費者志向自主宣言に基づき、活動報告を行っていきます。

関連サイト

社会課題:社会貢献活動の推進

社会貢献活動の推進

被災地支援や地域活動、また製品を通じた社会貢献活動に積極的に取り組み、豊かな社会づくりに貢献します。

各国・地域や各事業拠点における社会貢献活動の実施

各地域における社会貢献活動では、1953年から各地方新聞社が、子どもたちへのクリスマスプレゼントとして開催してきた「クリスマスこども大会」への協賛や、子どもたちにもっと笑顔になってほしいという願いから日本環境教育フォーラムと共同で自然体験プログラム「きのこたけのこ里山学校」を2009年より実施しています。また自治体主催の環境美化活動や行事への参加、職業体験の受け入れなども行っています。 この他にも各事業拠点において、事業所周辺や周辺河川の清掃を実施しています。

被災地、発展途上国における支援活動

東日本大震災、熊本地震などの被災地復興支援を目的にNPO法人などと協力しながら取り組みを行っています。

被災地への義援金の寄付

  1. 2020年7月 令和2年7月豪雨
  2. 2019年10月 令和元年台風19号
  3. 2018年10月 平成30年北海道胆振東部地震
  4. 2018年7月 平成30年7月豪雨
  5. 2016年4月 平成28年熊本地震
  6. 2011年3月 東日本大震災

被災地ボランティア

  1. 2019年12月 長野県長野市 台風19号で被災したりんご農園で落果したりんごの除去作業
  2. 2019年11月 佐賀県武雄市 床上浸水した住宅の床下への砂埋め作業
  3. 2019年3月 岩手県盛岡市 震災追悼イベント準備
  4. 2018年10月 岡山県倉敷市真備町での家財道具片付け、土砂のかき出し
  5. 2018年3月 岩手県盛岡市 震災追悼イベントの準備・片づけ
  6. 2017年11月 熊本県益城町 仮設住宅付近での草刈り、被災家屋での家財移動
2019年12月 長野県長野市
2019年12月 長野県長野市
2019年11月 佐賀県武雄市
2019年11月 佐賀県武雄市
2018年10月 岡山県倉敷市真備町
2018年10月 岡山県倉敷市真備町
2018年3月 岩手県盛岡市
2018年3月 岩手県盛岡市

その他の被災地支援

  1. 2020年3月 食堂での被災地(岩手、宮城、福島)メニューの提供、社内売店での物産品の販売
  2. 2019年3月 食堂での被災地(岩手・熊本)メニューの提供、社内売店での物産品の販売
  3. 2018年1月 熊本や東北のさまざまな物産品の販売
2020年3月 食堂、社内売店
2020年3月 食堂、社内売店
2018年1月 物産品販売
2018年1月 物産品販売

コロナ禍での支援活動

  1. 2020年7月 全国35のフードバンク団体へ10万個の菓子や食品を寄贈
  2. 2020年5月 医療従事者を支援するプラットホーム「WeSupport」を活用し、メイバランスなどを寄贈
  3. 2020年4月 全国30のフードバンク団体へ10万個の菓子や食品を寄贈

製品を通じた社会貢献活動

母乳や市販の粉ミルクが飲めない赤ちゃんのための特殊ミルクの製造・安定供給や、希少疾病用医薬品の開発・製造を通じて、社会へ貢献していきます。

「特殊ミルク」事業を通じた社会への貢献

  1. 希少疾病用医薬品(ドラベ症候群治療薬ディアコミット)

ドラベ症候群は、発症頻度が4万人に1人と推定され、乳児期に発症する難治性のてんかん症候群です。経過中の致死率が高く、けいれん発作による身体および精神の発達遅延も見られることから、患者さんやそのご家族に深刻な影響を及ぼす重篤な疾患で、有効な治療薬がなかった。そうした中で2012年にMeiji Seika ファルマ(株)はドラベ(Dravet)症候群治療薬「ディアコミット®ドライシロップ」「ディアコミット®カプセル」を発売しました。小児てんかん診療に関わる医療従事者に対し、有効性・安全性情報を正確かつ迅速に提供することに日々努めています。

UNHCRなどとの連携による支援活動

UNHCR(国際連合難民高等弁務官事務所)など各種団体と連携し、支援活動に取り組みます。

  1. 全国乳児福祉協議会へのミルク寄贈

乳児用粉ミルクのリーディングカンパニーとして、乳児たちの健全な成長に少しでも力になりたいという想いから、全国乳児福祉協議会を通じて全国の乳児院に2019年6月から「明治ほほえみ」の寄贈を開始しました。

  1. 「子供の未来応援基金」への寄付

子供の貧困問題は大きな社会問題の一つで、17歳以下の子供の7人に1人が貧困状態(厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」)といわれています。内閣府では、子供の貧困対策を「将来への投資」と位置づけ、企業や個人からの寄付金をはじめとする様々なリソースを「子供の未来応援基金」として結集し、子供の学習支援や子供食堂を行う全国の団体を支援する「未来応援ネットワーク」事業などを実施しています。明治グループは、2017年からこの事業に賛同し、毎年「子供の未来応援基金」に寄付を行っています。

子供の未来応援国民運動

株主優待品の寄贈

明治ホールディングス(株)の株主優待制度は、「寄贈選択制度」を設けています。本制度にご賛同いただきました株主さまの優待品同等分と、明治ホールディングス(株)からも同額相当分を合わせて福祉団体などへ寄贈しています。
2019年度は、東日本大震災の被災地の方々および被災地から離れて生活をされている方々、また全国の障がいのある児童の支援団体など、合計264団体へ認定特定非営利活動法人日本NPOセンターを通じて寄贈を実施いたしました。

「明治ハピネス基金」の設立

明治グループは、2020年3月に社内募金制度「明治ハピネス基金」を設立しました。これは明治グループの従業員一人一人が自発的に参加できる活動で、サステナビリティに対する意識を高め、社会課題を「自分ゴト化」して捉えることを目的としたものです。2020年4月、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため多くの学校が休校になりました。このとき、食品を必要とする家庭に少しでも役立ちたいと考え、集まった募金と明治ホールディングス(株)からの寄付金により約10万個のお菓子を、一般社団法人全国フードバンク推進協議会加盟のフードバンクのうち30団体へ寄贈しました。この活動は「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」というSDGsに掲げられる社会課題の解決につながる従業員の意識向上へ向けた取り組みの一つです。