長期環境ビジョン・環境マネジメント

長期環境ビジョン 環境マネジメント

長期環境ビジョン

明治グループ長期環境ビジョン
「Meiji Green Engagement for 2050」

イラスト:明治グループ長期環境ビジョン、Meiji Green Engagement for 2050。気候変動、水資源、資源循環、汚染防止の4つのテーマに取り組み、人も、地球も、健やかな未来へ。

人も、地球も、健やかな未来へ。

明治グループは、⽣乳やカカオや乳酸菌、抗⽣物質に代表される微⽣物などの、豊かな⾃然の恵みの上に成り⽴っています。そのため私たちは、地球環境と共に⽣き「⾃然と共⽣」していくことが責務であると考えています。
しかし近年、気候変動をはじめとする地球環境の持続可能性が危ぶまれており、⾃然の恵みを⽣み出す⽣物多様性が危機的な状況にあります。そこで明治グループは地球環境とのエンゲージメントを通じて、将来にわたって⾃然と共⽣していくために長期環境ビジョンを策定しました。
明治グループが⼤切にしていることは、「⾷と薬」を通して「健康」を届け、皆さまの笑顔を⽀えること。⼈も、地球も、健やかな未来を⽬指すため、⼀歩先を⾏く価値を創造していきます。

イラスト:明治グループ長期環境ビジョン、Meiji Green Engagement for 2050の4つのテーマ、気候変動、水資源、資源循環、汚染防止のマーク

気候変動

温暖化の進⾏により⾃然災害の激化や⽣物多様性への影響が懸念されているなか、脱炭素社会の実現に向け、温室効果ガスを排出しない経済活動への転換が求められています。国際的な枠組みであるパリ協定は、世界全体の気温上昇を2℃以下に抑えるとともに、さらに努⼒⽬標として1.5℃までに留めることを世界に求めています。
明治グループは、地球環境への影響のさらなる軽減を⽬指し1.5℃に抑えるパリ協定の努⼒⽬標にチャレンジしていきます。このため、サプライチェーン全体で温室効果ガス排出量を2050年までにゼロにする「カーボンニュートラル」の達成を⽬指します。

達成目標

イラスト:
2050年までに、サプライチェーン全体でCO2などの温室効果ガス排出量を実質ゼロにします(カーボンニュートラル)
イラスト:
2050年までに、⾃社拠点における総使⽤電⼒量に占める再⽣可能エネルギー⽐率100%を達成します
脱炭素社会

2050年カーボンニュートラル社会に向けて

水資源

世界の⼈⼝は2050年には97億⼈に達し、増加した⼈⼝を⽀えるための⾷料⽣産や経済活動により、⽔需要量は約55%も増⼤すると⾔われています。さらに気候変動に伴い慢性的な⽔不⾜や渇⽔の増加などによって、全世界の約40%の⼈々が⼗分な⽔にアクセスできなくなると予想されています。
⽔は地球上の限りのある資源です。私たちの経営の基である、⾃然の恵みにとっても⽔が不可⽋です。この限りある⽔を持続的に使い続けていくために、明治グループは⽔使⽤量を売上高原単位で半減するとともに⽔源涵養などの取り組みによって、「ウォーターニュートラル」を⽬指します。

OECD環境アウトルック2050

達成目標

イラスト:
2050年までに、⾃社拠点での⽔使⽤量の売上高原単位を2017年度比で半減します
イラスト:
2050年までに、製品原料として使⽤する⽔を100%還元します(ウォーターニュートラル)
イラスト:
⾃社拠点が⽴地する地域や、原料調達地域での⽔リスクの解決に取り組みます
水資源

資源循環

限りある⾃然資本を使い廃棄し続ける今までの社会構造は、気候変動や森林減少、海洋プラスチック汚染などの環境課題を引き起こしてきました。そのため、自然資本の持続性を高めていくことが世界的に求められています。私たちも、製品や容器包装に自然資本を使い、自然の恵みを享受する企業として「サーキュラーエコノミー」に移行すべきと考えます。
その実現には、廃棄物のゼロエミッション化はもちろんのこと、再利⽤や再資源化による資源循環によって、使⽤する⾃然資本を最⼩化することが不可欠です。明治グループは、商品の設計から廃棄にいたるライフサイクルで、地球環境への負荷を限りなくゼロにしていくチャレンジを続けていきます。

達成目標

イラスト:
製造⼯程での廃棄物のゼロエミッションを実現します
イラスト:
再生材などを活用し容器包装に使⽤する新たな⾃然資本を最⼩化します
循環型社会

汚染防止

地球環境を顧みず経済成⻑を優先した結果、現代社会は⼤気汚染や⽔質汚濁、化学物質汚染にさらされています。私たちも⽇常⽣活の中で汚染された空気を吸うことや⾷品を摂取することで健康被害のリスクが高まり、約50⼈に1⼈が、化学物質が原因となって亡くなっています。
世界中の⼈々に「健康」をお届けする明治グループは、汚染による影響のない世界を実現する必要があると考えます。そのため、私たちはサプライチェーン全体で環境汚染ゼロに向けた取組みを推進していきます。

WHO:Public health impact of chemicals: knowns and unknowns(2018)

達成目標

イラスト:
事業活動由来の化学物質による環境汚染ゼロを⽬指します
イラスト:
サプライチェーン全体における環境汚染の課題解決に取り組みます
汚染防止

環境マネジメント

環境マネジメント体制

明治ホールディングス(株)およびその傘下の(株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)、KMバイオロジクス(株)の関係部署からなるグループ環境会議を設置しています。

イラスト:環境マネジメント体制図

グループサステナビリティ委員会における環境関連の審議内容事例

  • CO2削減目標に対する進捗確認
  • 国内外の水リスクの現状把握、対応すべき優先順位の検討
  • 水使用量削減の目標達成に対する進捗確認

環境データ管理システムの導入

国内明治グループの事業所における環境負荷の把握や、目標に対する実績管理を正確かつ迅速に行うために、クラウドベースの環境データ管理システムを2019年10月に導入しました。入力時のミスを減らして効率よくデータを収集・集計する機能を備えており、2020年10月からは海外事業所にも利用範囲を拡大しました。

ISO14001認証取得状況

明治グループでは生産系事業所において環境マネジメントシステムであるISO14001の認証取得を推進しており、2021年度に国内生産系全事業所にてISO14001マルチサイト認証を取得しました。

認証取得事業所数(2022年4月1日現在)

● 食品セグメント

日本 25工場、11グループ会社
海外 2グループ会社

● 医薬品セグメント

日本 6工場、2研究所、1グループ会社
海外 1グループ会社

ISO14001・ISO45001認証取得一覧

環境法令および環境事故への対応

明治グループにおいて、2021年度は環境に関する法令違反・罰金は0件でした。また、環境に関する訴訟もありませんでした。環境に影響する重大な事故はフロンの漏洩が1件ありましたが、いずれも速やかに行政に報告し、原因を特定した上で対策を講じています。

  単位 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
環境関連法規制違反件数 0 0 0 0
重大環境事故件数 4 4 2 2 1

TCFDへの取り組み

明治グループの事業は、豊かな自然の恵みの上に成り立っているので、自然資本は重要な経営資源であり、気候変動が長期的に事業活動へ与える影響(リスク・機会)は大きく、重要な経営課題であると認識しています。また、国際的な枠組みである「パリ協定」や「持続可能な開発目標(SDGs)」でも、気候変動への対応強化が求められています。そこで明治グループとしても、こうした国際的な取り組みに貢献すべく「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」に基づき脱炭素社会の実現に向けて気候変動への対応を推進しています。

ロゴ:TCFD

明治グループは、2019年に金融安定理事会※1により設置された「TCFD※2(気候関連財務情報開示タスクフォース)」へ賛同し、これに賛同する企業や金融機関等が連携する場として、経済産業省、環境省、金融庁によって設立された「TCFDコンソーシアム」に加入しました。
また、気候変動による長期的なリスクと機会を事業活動へ反映させるため、明治ホールディングス(株)およびその傘下の(株)明治、Meiji Seika ファルマ(株)、KMバイオロジクス(株)の関係部署からなる「グループTCFD会議」を新たに設置し、2019年には、環境省が支援する「TCFDに沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」に参画しTCFDへの取り組みを始めました。

「グループTCFD会議」では、気候変動に関するリスク・機会の分析や対応策を立案するとともに、取り組み状況の進捗管理を行っています。その結果を、取締役会および経営会議、グループサステナビリティ委員会で議論し、事業活動に反映する体制を強化しています。

2021年度からは、「グループTCFD会議」のメンバーとしてリスクマネジメント部が参画し、気候変動の影響をグループ全体の重要なリスクや機会と捉え対応を行える体制としガバナンス体制を強化しました。
またシナリオ分析については、2021年度は、2度・4度に加え新たに1.5度シナリオの分析を行うとともに主要原材料による影響の分析強化や、機会の深堀を実施し、気候変動に対してのレジリエンスを更に高める分析を実施しました。

イラスト:TCFD提言への対応に関する体制の図。グループサステナビリティ事務局会議の下にグループTCFD会議を設置。明治ホールディングスおよび3事業会社の関係部署のメンバーから構成されています。
  • ※1世界主要国・地域の中央銀行、金融監督当局、財務省等の代表が参加する国際的組織
  • ※2Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略

インターナルカーボンプライシング(ICP)制度の導入

明治グループ内の省エネ設備投資などを対象として、2021年度からインターナルカーボンプライシング(ICP)制度を導入しています。社内炭素価格を(5,000円/t-CO2)と設定し、CO2排出量の増減を伴う設備投資計画の際において、設定した炭素価格を適用し仮想的な費用に換算することで、投資判断の一つとして運用していきます。本制度を導入することで財務的影響度を測るともに、CO2削減につなげていきます。

マテリアルバランス(2021年度)

イラスト:2021年度のマテリアルバランス
  単位 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
原材料使用量 万t 221 203 172 173 165

2018年度からはKMバイオロジクス(株)を含む。

ESG投資の推進

ESG投資枠300億円の設定(2021~2023年度計画)

主要項目 投資内容
CO2排出量の削減
  1. 省エネに優れたトップランナー設備への更新・導入
  2. 太陽光発電設備の導入 など
脱フロン対策
  1. ノンフロン冷蔵・冷凍設備への更新・導入 など
プラスチック使用量の削減
  1. 容器包装軽量化・再利用のための設備の導入
  2. 環境に配慮した容器包装設備の導入 など
水資源の確保
  1. 生産工程における洗浄水の再利用設備の導入
  2. 水質改善・雨水利用設備の導入 など