サステナビリティ2026ビジョン
明治グループにおけるサステナビリティ活動のミッション
明治グループのNEXT100にむけて
世界の人々が笑顔で健康な毎日を過ごせる未来社会をデザインする
明治グループは2026年で創業110周年を迎えます。創業以来培ってきた明治グループの企業価値をさらに発展させていくために、これから先の100年を見据えた礎を再構築していかなければならないと考えています。今、社会は大きなターニングポイントを迎えており、企業は事業規模の拡大だけではなく、事業活動を通じて社会課題をどう解決するかを求められています。改めて社会に対する自社の事業活動の意義や役割を見つめなおし、社会課題の解決を発想の起点とした明治グループらしい活動を強化していきます。
明治グループサステナビリティ2026ビジョン
明治グループは、食と健康のプロフェッショナルとして事業を通じた社会課題の解決に貢献し、人々が健康で安心して暮らせる「持続可能な社会の実現」を目指します。
「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」では、「こころとからだの健康に貢献」「環境との調和」「豊かな社会づくり」の3つのテーマと、共通テーマである「持続可能な調達活動」を掲げ、それぞれマテリアリティおよびKPI※を設定して取り組みを進めています。具体的な活動ドメインについては下図に示す通りであり、このフレームワークに基づいてサステナビリティを推進し、社会課題の解決に貢献していきます。
※重要業績評価指標

活動テーマ | 活動ドメイン |
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「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」を解説(3分49秒)
サステナビリティ2026ビジョンの進捗
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- 2017年度
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- ビジョンの策定に向けたダイアログの実施ピーター D. ピーダーセン氏、冨田 秀美氏
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- 2018年度
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- ビジョン策定
- マテリアリティの特定
- ビジョンの活動ドメインごとにSDGsとの関連を検討
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- 2019年度
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- 国連グローバル・コンパクトへの参加
- 社外有識者ダイアログ実施ピーター D. ピーダーセン氏
- 明治ホールディングス(株)に「サステナビリティ推進部」を新設
- 人権ポリシー、調達ポリシーの改訂およびマーケティングポリシーの新規制定
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- 2020年度
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- 水資源ポリシー、プラスチック資源循環ポリシー、社会貢献活動ポリシーの新規制定
- 明治グループ長期環境ビション「Meiji Green Engagement for 2050」策定
- 社外有識者ダイアログ実施高崎経済大学経済学部教授 水口 剛氏
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- 2021年度
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- ファームアニマルエルフェアポリシー、ダイバーシティ&インクリュージョンポリシーの新規制定
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明治グループESGアドバイザリーボードの新規設置および年2回の開催
<社外有識者>
上垣内 猛氏(株式会社 J-オイルミルズ 専務執行役員 油脂事業本部長補佐)
小木曽 麻里氏(SDGインパクトジャパン Co-CEO)
ピーター D. ピーダーセン氏(特定非営利活動法人ネリス代表理事)
※所属・役職は開催当時のもの
2023中期経営計画におけるサステナビリティ活動の考え方
2023中期経営計画において利益成長とサステナビリティ活動の同時実現がコンセプトとして掲げられるなど、事業経営におけるサステナビリティの重要性が増しています。2023年度中には、国内におけるサステナビリティ先進企業として明治グループが社内外から評価されている状態を目指し、より一層活動を強化していきます。
活動計画骨子
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「サステナビリティ2026ビジョン」の着実な遂行
- 明治らしい社会課題解決型商品・サービス提供の推進
- 脱炭素社会実現に向けた取り組み強化
SBT認定の取得、再生可能エネルギーの活用強化、特定フロンの代替推進 - 持続可能な調達活動の推進
環境配慮紙、認証パーム油、サステナブルカカオ豆の調達目標100%達成
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サステナビリティと経営との融合
- 「明治ROESG®※」に沿ったESG評価の向上
- meijiブランド推進リーダー育成による従業員のサステナビリティ「自分ゴト化」推進
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サステナビリティ推進体制の整備・強化
- ESG投資枠(300億円/3年)の運用
- 海外グループ会社における取り組み強化
- 内部監査のESG視点の充実
※「ROESG」は一橋大学教授・伊藤邦雄氏が開発した経営指標で、同氏の商標です。
明治グループのサステナビリティ活動の構造

多岐にわたるサステナビリティ活動を主に企業活動の基盤となる取り組みと、明治グループらしい独自性を発揮する取り組みとに体系づけており、特に明治グループらしさを発揮する領域は"こころとからだの健康に貢献"であると考えています。日本は人口減少や少子高齢化という社会課題に直面しており、特に健康寿命の延伸という重要課題において、明治グループが展開する食と薬でこれら社会課題の解決に貢献し、経済価値と社会価値の同時実現を目指します。
SDGsに対する考え方
「持続可能な開発目標(SDGs)」は2015年に国連で採択された2030年までに達成することを目指す17の目標です。このうち、明治グループが事業活動において主に貢献できるゴールを13項目特定しました。「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」を通じて、達成に向けて取り組んでいます。

マテリアリティとKPI
「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」において、マテリアリティの特定とKPIを設定しました。KPIの達成に向けてサステナビリティ活動を推進し、毎年進捗状況を報告していきます。
2023中期経営計画KPI
凡例
赤字はマテリアリティ
【】内はKPIの対象範囲
明治G:明治グループ連結
明治HD:明治ホールディングス(株)
明治:(株)明治
MSP:Meiji Seika ファルマ(株)
KMB:KMバイオロジクス(株)
こころとからだの健康に貢献
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 |
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2021年度 | 2023年度 | |||
健康な食生活への貢献 超高齢社会への対応 |
健康志向商品、付加価値型栄養商品、超高齢社会に貢献する商品の売上伸長【明治国内連結】 | 2020年度 | -3.1% | 10%以上増加 |
2021年度から2023年度までの3カ年で食育を延べ70万人に実施 【明治単体】 | ー | 18.8万人 | 延べ70万人 | |
医薬品の安定供給 | Drug5剤の数量シェア拡大 【MSP国内連結】 | ー | 32.4%※ | 50%以上 |
新興・再興感染症対策 | 新型コロナウイルス・ワクチンの上市を目指す 【MSP、KMB単体】 | ー | 2022年度中の上市を目指して対応中 | 上市 |
※Copyright © 2022 IQVIA. / JPM 2022年3月MATをもとに作成 / 無断転載禁止
環境との調和
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | ||
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2021年度 | 2023年度 | 2030年度 | 2050年度 | |||
CO2排出量の削減 | 自社拠点でのCO2総排出量(Scope1,2)削減【明治G連結】 | 2019年度 | 11.3% | 19%以上 | 50%以上 | カーボンニュートラル |
バリューチェーンのCO2総排出量(Scope3 : カテゴリ1購入した原料・包材、カテゴリ4・9上流・下流の輸送・配送、カテゴリ12販売した製品の廃棄)削減【明治G連結】 | 2019年度 | 2.8% | 11%以上 | 30%以上 | ||
Scope3カテゴリ1(購入した原料・包材)削減【明治G連結】 | 2019年度 | 3.3% | 11%以上 | 30%以上 | ||
自社拠点における総使用電力量に占める再生可能エネルギー比率拡大【明治G連結】 | ー | 5.3% | 15%以上 | 50%以上 | 100% | |
特定フロンの全廃 | 国内生産拠点において、冷蔵・冷凍設備等で使用されている特定フロンを全廃【明治G国内連結】 | 2020年度 | 56.1% | 保有量35%以上削減 | 全廃 | ー |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | ||
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2021年度 | 2023年度 | 2030年度 | 2050年度 | |||
環境負荷の低減※ | 国内連結での再資源化率の拡大【明治G国内連結】 | ー | 81.0% | 85%以上 | ー | ゼロエミッション |
国内の食品事業における製品廃棄量の削減【明治国内連結】 | 2016年度 | 34.1% | 42%以上 | 50% (2025年度までに) |
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国内の容器包装などのプラスチック使用量の削減【明治G国内連結】 | 2017年度 | 16.0% | 15%以上 | 25%以上 | 容器包装に使⽤する新たな⾃然資本を最⼩化 | |
物流部門で使用するパレット、クレート、ストレッチフィルムなどをリユース・リサイクルによる有効利用【明治G国内連結】 | ー | 100% | ー | 100% | ||
バイオマスプラスチックや再生プラスチックの使用拡大【明治G国内連結】 | ー | 新たに果汁グミ包材に使用 | ー | ー |
※2021年度からマテリアリティとして設定
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | ||
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2021年度 | 2023年度 | 2030年度 | 2050年度 | |||
水資源の確保 | 自社拠点での売上高原単位あたりの水使用量の削減を目指す【明治G連結】 | 2017年度 | 8.4% | 10%以上 | 20%以上 | 半減 |
製品原料として使用する水の涵養率拡大【明治G連結】 | ー | 24.2% | 27%以上 | 45%以上 | ウォーターニュートラル | |
自社拠点が⽴地する地域や、原料調達地域での水リスクの解決に取り組む | 自社拠点が⽴地する地域や、原料調達地域での水リスクの解決に取り組みます |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 |
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2021年度 | 2023年度 | ||
地域生態系の保護 | 生産拠点における生物多様性保全活動実施【明治G連結】 | 61.9% | 100% |
豊かな社会づくり
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | |
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2021年度 | 2023年度 | 2026年度 | |||
多様性の尊重と
人財育成 |
女性管理職比率の拡大【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | 2017年度
(2.6%) |
4.7% | ー | 10%以上 |
女性リーダー(管理職および係長職相当)の人数拡大【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | 2017年度 | 237人 | ー | 420人以上
(約3倍) |
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障がい者法定雇用率(2021年6月現在2.3%)以上の雇用【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | ー | 2.57% | 2.3%以上 | ー | |
働きやすい職場づくり | 健康経営優良法人(ホワイト500)の継続認定【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | ー | 健康経営優良法人2022認定取得 | 継続認定 | ー |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 |
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2021年度 | 2023年度 | ||
人権の尊重 | 国内グループ全従業員に対する人権教育(e-learningを含む)の実施【明治G国内連結】 | 1回実施(対象人数:約13,000人/受講率:90%) | 1回/年以上 |
海外グループ全従業員に対する人権教育(e-learningを含む)の実施【明治G海外連結】 | 海外グループ会社3社に対して実施(対象人数:約770 人/受講率:99%) | 1回以上 | |
ステークホルダーとのエンゲージメント | ESGミーティングおよびアドバイザリーボードの実施【明治HD】 | ESGミーティング:1回 アドバイザリーボード:2回 |
3回/年以上 |
社会貢献活動の推進 | 国内グループ全従業員の社会貢献活動への参加【明治G国内連結】 | 半期に1回以上参加した率 上期90%、下期92% | 2回/年以上
(半期に1回以上) |
共通
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 | |
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2021年度 | 2023年度 | 2026年度 | ||
人権・環境に配慮した原材料調達 | 国内グループ会社のサプライヤーを対象にしたサステナブル調達アンケートの実施拡大【明治G連結】 | 2022年度中の実施にむけて検討を開始 | 2021年度までに開始 | |
海外グループ会社のサプライヤーを対象にしたサステナブル調達アンケートの実施拡大【明治G連結】 | 46社を対象に開始 | 2022年度までに開始 | ||
酪農家の経営に関する支援活動Meiji Dairy Advisory(MDA)の実施【明治国内連結】 | 475回/年
累計1,423回 |
400回/年以上
累計2,150回以上 |
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明治サステナブルカカオ豆の調達比率拡大【明治連結】 | 42% | 65%以上 | 100% | |
RSPO認証パーム油への代替【明治連結】 | 84% | 100% | ||
環境配慮紙への代替【明治G連結】 | 98% | 100% |
RSPO:Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)