サステナビリティ2026ビジョン
明治グループにおけるサステナビリティ活動のミッション
明治グループのNEXT100にむけて
世界の人々が笑顔で健康な毎日を過ごせる未来社会をデザインする
明治グループは2026年で創業110周年を迎えます。創業以来培ってきた明治グループの企業価値をさらに発展させていくために、これから先の100年を見据えた礎を再構築していかなければならないと考えています。今、社会は大きなターニングポイントを迎えており、企業は事業規模の拡大だけではなく、事業活動を通じて社会課題をどう解決するかを求められています。改めて社会に対する自社の事業活動の意義や役割を見つめなおし、社会課題の解決を発想の起点とした明治グループらしい活動を強化していきます。
明治グループサステナビリティ2026ビジョン
明治グループは、食と健康のプロフェッショナルとして事業を通じた社会課題の解決に貢献し、人々が健康で安心して暮らせる「持続可能な社会の実現」を目指します。
「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」では、「こころとからだの健康に貢献」「環境との調和」「豊かな社会づくり」の3つのテーマと、共通テーマである「持続可能な調達活動」を掲げ、それぞれマテリアリティおよびKPI※を設定して取り組みを進めています。具体的な活動ドメインについては下図に示す通りであり、このフレームワークに基づいてサステナビリティを推進し、社会課題の解決に貢献していきます。
活動テーマ | 活動ドメイン |
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「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」を解説(3分49秒)
SDGsに対する考え方
「持続可能な開発目標(SDGs)」は2015年に国連で採択された2030年までに達成することを目指す17の目標です。このうち、明治グループが事業活動において主に貢献できるゴールを13項目特定しました。「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」を通じて、達成に向けて取り組んでいます。
サステナビリティ2026ビジョンと貢献するSDGs2026中期経営計画
明治グループは、2026中期経営計画において「サステナビリティと事業の融合」を重要なコンセプトの一つとして掲げています。事業におけるサステナビリティ活動の重要性が増しており、サステナビリティ分野におけるグローバルのトップ集団入りを目指し、活動をより強化していく方針です。
2026中期経営計画におけるマテリアリティ
2026中期経営計画で特定した12のマテリアリティは4つの活動テーマに分類されます。4つの活動テーマは、明治グループらしい独自性が発揮できる取り組みと企業活動の基盤となる取り組みの2つの要素で特徴付けができ、マテリアリティを体系的に位置付けています。明治らしい活動の頂点には「サステビリティと事業の融合」を位置付けて、その象徴的な取り組みとしてmeijiサステナブルプロダクツの社内認定制度をスタートさせます。
明治グループのサステナビリティ活動の構造
meijiサステナブルプロダクツの考え方や認定基準について
meijiサステナブルプロダクツの社内認定制度は、持続可能な社会づくりに貢献する製品を提供するための制度です。バリューチェーンの各プロセス(開発・調達・生産・物流・消費)において、さまざまな社会課題を意識してサステナビリティ活動に積極的に取り組む製品を明治グループ独自の指標に基づいて評価し、「meijiサステナブルプロダクツ」として認定します。
明治グループは、サステナビリティ活動を通じて創出された社会価値を、付加価値としてお客さまへ提供することを目指しています。
マテリアリティ・マトリックス
マテリアリティへの対応
マテリアリティ・KPI一覧
マテリアリティに対して、中長期の目指す姿を描き、その実現に向けて2026中期経営計画で実施すべき、具体的な取り組みを立案しています。「主な取り組み」とその成果や進捗を測る「指標」と「目標」は「マテリアリティ・KPI一覧」を参照ください。
マテリアリティに対するサステナビリティ活動
ドメイン | マテリアリティ | 関連ページ |
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健康・栄養 | 健康と栄養 | 健康と安全 > 健康・栄養 |
新興・再興感染症の脅威 | 健康と安全 > 健康・栄養 > 新興・再興感染症対策 | |
堅牢なサプライチェーン構築による医薬品の安定供給 | 健康と安全> 健康・栄養 > 医薬品の安定供給 | |
安全・安心 | 製品品質の安全性・信頼性 | 健康と安全 > 安全・安心 |
脱炭素社会 | 気候変動 | 環境 > 脱炭素社会 |
循環型社会 | 資源循環 | 環境 > 循環型社会 |
水資源 | 水資源 | 環境 > 水資源 |
生物多様性 | 生物多様性 | 環境 > 生物多様性 |
社会 | バリューチェーンにおける人権の尊重 | 人財・人権・社会 > 人権 |
高い倫理観に基づいたマーケティング | 健康と安全 > 健康・栄養 > 栄養に関するポリシーおよび各種施策の展開 | |
人財 | 多様な人財の成長と活躍 | 人財・人権・社会 > 人財 |
持続可能な 調達活動 |
人権・環境に配慮したサプライチェーン構築 | 原材料調達 |
マテリアリティ特定のプロセス
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- STEP①
- 課題のリストアップ
産業別基準を設定するSASB Standards、GRI Standardsなどの国際的なガイドラインや国連グローバル・コンパクトなどの国際的なフレームワークを参照しながら、環境・社会・経済的な側面における課題を広範囲にリストアップしました。
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- STEP②
- リスクと機会の抽出ならびに重要度評価
リストアップしたトピックごとに、食品と医薬品産業におけるリスクと機会を抽出しました。中長期的な視点で、重要度評価を行うために、潜在的なリスクと機会の抽出も行いました。マテリアリティ分析は「ステークホルダーにとっての重要度」と「明治グループの事業における重要度」の2軸で、定量的に評価しました。
「ステークホルダーにとっての重要度」では、2026中期経営計画で新たに定義した6つのステークホルダー(お客さま、株主・投資家、社員、ビジネスパートナー、地域社会、政府機関・業界団体)ごとに、4段階で重要度評価を行いました。多角的な視点で評価することより、環境や社会に与える影響(インパクト)も考慮して、重み付け評価を行いました。
「明治グループの事業における重要度」では、IIRC(国際統合報告協議会)のフレームワークを参照し、企業価値を形成する6つの資本(財務/製造/知的/人的/社会関係/自然資本)ごとに、5段階で重要度評価を行いました。リスクが発生した場合に毀損される資本の大きさ、機会ではビジネスモデルを通じて増大する資本の大きさを、6つの資本ごとに重み付け評価を行いました。非財務資本も含めた評価を行うことで、将来の財務ストックにも影響を与える要素で、評価を行っているのが特徴です。
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- STEP③
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有識者による妥当性の確認と優先順位づけの意思決定
重要性評価の結果については、ESGアドバイザリーボードにて、3人の有識者から分析プロセスの妥当性や分析結果に関する意見を頂いた上で、優先順位付けを行いました。
優先順位付けに関しては、グループサステナビリティ委員会にて意見交換を行い、取締役会に報告し、マテリアリティを特定しました。
特定されたマテリアリティ
今回のマテリアリティ分析により、2023中期経営計画におけるマテリアリティに、「製品品質の安全性・信頼性」「生物多様性」「堅牢なサプライチェーン構築による医薬品の安定供給」「高い倫理観に基づいたマーケティング」を新たなマテリアリティとして加え、明治グループサステナビリティ2026ビジョンの実現を目指します。
2023中期経営計画の実績
2023中期経営計画におけるマテリアリティとKPI
凡例
こころとからだの健康に貢献
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成 目標 |
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | |||
健康な食生活への貢献 超高齢社会への対応 |
健康志向商品、付加価値型栄養商品、超高齢社会に貢献する商品の売上伸長【明治国内連結】 | 2020年度 | -3.1% | -3.1% | -0.9% | 10%以上増加 |
2021年度から2023年度までの3カ年で食育を延べ70万人に実施 【明治単体】 | ー | 18.8万人 | 延べ44.3万人(2022年度 25.5万人) | 延べ72.5万人(2023年度 28.2万人) | 延べ70万人 | |
医薬品の安定供給 | Key Drug※15剤※2の数量シェア拡大【MSP国内連結】 | ー | 32.4%※3 | 35.2%※3 | 36.7%※3 | 50%以上 |
新興・再興感染症対策 | 新型コロナウイルス・ワクチンの上市を目指す 【MSP、KMB単体】 | ー | 開発中 | 開発中 | 開発中※4 | 上市 |
環境との調和
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | ||||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | 2030年度 | 2050年度 | |||
CO2排出量の削減 | 2030年度までに自社拠点でのCO2総排出量(Scope1, 2)を2019年度比50%以上削減【明治G連結】 | 2019年度 | 11.3% | 14.9% | 21.9% | 19%以上 | 50%以上 | カーボンニュートラル |
2030年度までにCO2総排出量(Scope3 カテゴリ1 購入した原料・包材、カテゴリ4・9上流・下流の輸送・配送、カテゴリ12販売した製品の廃棄)を2019年度比30%以上削減【明治G連結】※ | 2019年度 | ー | 2.9% | 4.0% | 11%以上 | 30%以上 | ||
2030年度までにCO2排出量(Scope3カテゴリ1 購入した原料・包材)を2019年度比30%以上削減【明治G連結】※ | 2019年度 | ー | 1.2% | 3.3% | 11%以上 | 30%以上 | ||
2030年度までに自社拠点における総使用電力に占める再生可能エネルギー比率を50%以上へ拡大【明治G連結】 | ー | 5.3% | 9.5% | 18.5% | 15%以上 | 50%以上 | 100% | |
特定フロンの全廃 | 2030年度までに生産拠点において、冷蔵・冷凍設備などで使用されている特定フロンを全廃【明治G連結】 | 2020年度 | 48.6% | 57.0% | 66.2% | 冷媒保有量35%以上削減 | 全廃 | ー |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | ||||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | 2030年度 | 2050年度 | |||
環境負荷の低減※ | 2023年度までに再資源化率を85%以上に拡大【明治G国内連結】 | ー | 80.5% | 86.1% | 88.2% | 85%以上 | ー | ゼロエミッション |
2025年度までに国内の食品事業における製品廃棄量を2016年度比50%削減【明治国内連結】 | 2016年度 | 34.1% | 31.5% | 26.8% | 42%以上 | 50% (2025年度までに) |
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2030年度までに国内の容器包装などのプラスチック使用量を2017年度比25%以上削減【明治G国内連結】 | 2017年度 | 16.0% | 18.3% | 集計中 | 15%以上 | 25%以上 | 容器包装に使⽤する新たな⾃然資本を最⼩化 | |
2030年度までに物流部門で使用するパレット、クレート、ストレッチフィルムなどをリユース・リサイクルにより100%有効利用【明治G国内連結】 | ー | 100% | 100% | 100% | ー | 100% | ||
バイオマスプラスチックや再生プラスチックの使用拡大【明治G国内連結】 | ー | 新たに果汁グミの包材に使用 | 新たにおいしい牛乳の包材に使用 | 新たにプロバイオティクスヨーグルトの包材に使用 | ー | ー |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | ||||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | 2030年度 | 2050年度 | |||
水資源の確保 | 2030年度までに自社拠点での水使用量の売上高原単位を2020年度比15%以上削減を目指す【明治G連結】 | 2020年度 | 6.4% | 13.4% | 15.7% | ー | 15%以上 | 半減 |
2030年度までに製品原料として使用する水の涵養率45%以上【明治G連結】 | ー | 24.2% | 41.3% | 111.0% | 27%以上 | 45%以上 | ウォーターニュートラル |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 | ||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | ||
地域生態系の保護 | 生産拠点における生物多様性保全活動実施【明治G連結】 | 61.9%※ | 77.1%※ | 100% | 100% |
豊かな社会づくり
社会課題 | KPI(2021年度から) | 基準年 | 実績 | 達成目標 | |||
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2021 年度 |
2022 年度 |
2023 年度 |
2023 年度 |
2026 年度 |
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多様性の尊重と
人財育成 |
女性管理職比率の拡大【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | 2017 年度 (2.6%) |
4.7% | 5.6% | 6.5% | ー | 10%以上 |
女性リーダー(管理職および係長職相当)の人数拡大【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | 2017 年度 |
237人 | 256人 | 281人 | ー | 420人以上
(約3倍) |
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障がい者法定雇用率以上の雇用【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | ー | 2.57% | 2.53% | 2.54% | 2.3%以上 | ー | |
働きやすい職場づくり | 健康経営優良法人(ホワイト500)の継続認定【明治HD、明治、MSP、KMB単体】 | ー | 健康経営優良法人2022認定取得 | 健康経営優良法人2023認定取得※ | 健康経営優良法人2024認定取得※ | 継続認定 | ー |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 | ||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | ||
人権の尊重 | 国内グループ全従業員に対する人権教育(e-learningを含む)の実施【明治G国内連結】 | 1回実施(対象人数:約13,000人/受講率:90%) | 1回実施(対象人数:約13,000人/受講率:92%) | 1回実施(対象人数:約13,000人/受講率:93%) | 1回/年以上 |
海外グループ全従業員に対する人権教育(e-learningを含む)の実施【明治G海外連結】 | 対象人数:約770人/受講率:99% | 対象人数:約2,200人/受講率:84% | 対象人数:約1,200人/受講率:99% | 1回以上 |
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 | ||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | ||
ステークホルダーとのエンゲージメント | ESGミーティングおよびESGアドバイザリーボードの実施【明治HD】 | ESGミーティング:1回 ESGアドバイザリーボード:2回 |
ESGミーティング:1回 ESGアドバイザリーボード:2回 |
ESGミーティング:1回 ESGアドバイザリーボード:2回 |
3回/年 |
社会貢献活動の推進 | 国内グループ全従業員の社会貢献活動への参加【明治G国内連結】 | 半期に1回以上参加した率 上期90%、下期92% | 半期に1回以上参加した率 上期92%、下期92% | 半期に1回以上参加した率 上期:93%、下期:95% | 2回/年以上
(半期に1回以上) |
共通
社会課題 | KPI(2021年度から) | 実績 | 達成目標 | |||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | 2026年度 | ||
人権・環境に配慮した原材料調達 | 2021年度までに国内グループ会社のサプライヤーを対象にしたサステナブル調達アンケートの開始【明治G国内連結】 | 未実施 | 2社を対象に実施 | 31社を対象に実施 | 2021年度までに開始 | |
2022年度までに主要海外グループ会社のサプライヤーを対象にしたサステナブル調達アンケートの開始【明治G海外連結】 | 46社を対象に実施 | 17社を対象に実施 | 7社を対象に実施 | 2022年度までに開始 | ||
酪農家の経営に関する支援活動 Meiji Dairy Advisory(MDA)の実施【明治国内連結】 | 475回/年 | 477回/年 | 522回/年 | 400回/年以上 | ||
累計1,423回 | 累計1,900回 | 累計2,422回 | 累計2,150回以上 | |||
明治サステナブルカカオ豆の調達比率拡大【明治連結】 | 42% | 62% | 62% | 65%以上 | 100% | |
RSPO※1認証パーム油への代替【明治連結】 | 84% | 90% | 100% | 100% | ||
環境配慮紙への代替※2【明治G連結】 | 98% | 98% | 100% | 100% |