第8回 ESGアドバイザリーボード(2025年)

- 開催日:2025年2月19日
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参加者:
【社外有識者】
上垣内 猛氏(株式会社 J-オイルミルズ 取締役専務執行役員 COO)
小木曽 麻里氏(SDGインパクトジャパン Co-CEO)
ピーターD.ピーダーセン氏(特定非営利活動法人ネリス代表理事、当社社外取締役)
末吉 里花氏(一般社団法人エシカル協会代表理事)
【明治ホールディングス株式会社】
川村 和夫(代表取締役社長 CEO)
松岡 伸次(常務執行役員CSO)
山縣 洋一郎(経営企画部長)
森田 次郎(サステナビリティ推進部長)※社名、肩書き等は2025年2月時点のものです。
- 意見交換
議題:一次産業(酪農)を変える ~環境再生型農業~
議題:一次産業(酪農)を変える ~環境再生型農業~
(1)環境再生型農業(再生農業)とは
再生農業は、自給飼料の質を向上させ、酪農経営の安定に寄与する大きな可能性を秘めている
有識者ご意見
- 再生農業は急速に拡大しており、世界の大手食品メーカーも数百億規模の大型投資を行い、持続可能な調達を確保している。
- 酪農業においては、“Regenerative Dairy Farming”の重要性が高まっており、牛のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させることが、生乳の品質向上と牛1頭あたりの生涯集乳量増加につながる。
- 再生農業が目指す5つのビジョン「牧草の質と収穫量向上」「牛の健康」「生乳品質の向上」「酪農家の労働時間削減」「GHG削減などの環境負荷低減」を実行し、新しいスタンダードを構築していくべき。


(2)なぜ再生農業が必要なのか ~明治グループにおける再生農業の取り組み~
再生農業は、酪農家の経済性を向上させ、生乳の品質を高め、集乳量を持続的に確保するための重要な手段として期待されている
有識者ご意見
- 再生農業に関わるステークホルダーを設定し、その方々の利益を示すことで、この取り組みへの支援者・協働者が広がる。
- 再生農業の発展にはルールメイキングが鍵になる。5~10年先を見据え、明治グループが需要の創出を行うことで、供給が前進していく。
- 若い世代におけるアニマルウェルフェアへの意識が高まっている。乳牛への配慮も含めて訴求していくと効果的である。
- アウトカム(土壌の再生、牛の健康、離農問題の解決など)を示しロードマップを策定することに加え、ローカルな視点にとどまらずグローバルな視点でのビジョンを掲げていくべき。



