サステナブルな酪農の実現に貢献する取り組み
~GHG排出量削減に向けて~

持続可能な調達活動

2023年4月28日

明治グループは、サステナブルな酪農の実現に貢献するため、日本の酪農・乳業界全体の温室効果ガス(以下、GHG)排出量削減に向けて、①牛乳生産に関わる「カーボンフットプリント(以下、CFP)」算定および②味の素(株)との協業による「J-クレジット制度※1を活用したビジネスモデル」の構築に向けた取り組みを開始しました。

◆取り組み①:牛乳生産に関わる「カーボンフットプリント(CFP)」算定

(株)明治は、日本国内で初めて牛乳生産に関わるCFP算定を検討し、酪農家の実データに基づき実際の商品におけるCFPの算定に着手しました※2。その結果、原材料の購入・輸送に関わる「上流」の工程がGHG排出量全体の91%に上るという結果となりました※3

本算出は、酪農家の協力の下酪農経営にかかる実データの収集によって「明治オーガニック牛乳」のCFP算定を実施しており、「日本の酪農家の実データでの算出」は日本の酪農家や乳業界にとって、大きな意義のあるものと考えています。
詳細はこちらのリリースをご覧ください。

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◆取り組み②:味の素(株)との協業による「J-クレジット制度を活用したビジネスモデル」の構築

明治グループ(明治HD(株)、(株)明治、明治飼糧(株))と、味の素(株)は酪農・乳業において、GHG排出削減と経済価値創出を同時に実現する「J-クレジット制度を活用したビジネスモデル」の構築に向けた協業を開始しました。

本協業は、消費者に安定的に乳製品を提供する責任のある明治グループ、GHGの一つである一酸化二窒素(N2O)の削減を乳牛用アミノ酸製剤により飼料中のアミノ酸バランスを改善することで実現する味の素(株)、GHG排出量の削減を迫られている酪農家という立場が異なる3者でつくる、酪農家の経済面にも配慮した国内初の「J-クレジット制度を活用したビジネスモデル」です。

詳細はこちらのリリースをご覧ください。

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明治グループは、これからもサステナブルな酪農の実現を目指し、酪農業におけるGHG排出量削減に向けて、さまざまなパートナーと共に、ミルクサプライチェーン全体での取り組みをより一層強化していきます。

  • ※1 J-クレジット制度…省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2などの排出削減量や、適切な森林管理によるCO2などの吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。国内クレジット制度とオフセット・クレジット(J-VER)制度が発展的に統合した制度であり、国により運営されています。J-クレジット制度により創出されたクレジットは、経団連カーボンニュートラル行動計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、さまざまな用途に活用できます。
    参考:J-クレジット制度ホームページ
  • ※2 酪農乳業の国際団体である国際酪農連盟(IDF)が発表した「酪農乳業セクターのためのカーボンフットプリント世界標準(The IDF global Carbon Footprint standard for the dairy sector)」を参考にして、酪農家より収集した1次データに基づくCFPの算定を、日本で初めて実施しました。
  • ※3 今回の算定は「明治オーガニック牛乳(2021年度旭川工場製造分)」にて算定した数値です。