「明治栄養プロファイリングシステム(Meiji NPS)」を策定

健康・栄養

2023年8月23日

(株)明治は、新たに「明治栄養プロファイリングシステム(Meiji Nutritional Profiling System、以下Meiji NPS)」を策定しました。

栄養プロファイリングシステム(Nutrient Profiling System、以下NPS)※1とは、食品に含まれる栄養素の量を科学的な根拠にもとづきスコア化するなどして、食品の栄養価値を評価する手法です。近年、世界では低栄養と過栄養が共存する「栄養不良の二重負荷」※2が問題となっています。こうした問題の多くは、適切に栄養を摂取することで解決できると考えられます。NPSは、食品の栄養価値を評価し、場合によってその結果をスコア化して商品パッケージに表示することで、生活者の適切な食品選択にも役立てられます。

日本の健康と栄養に関する問題は、過栄養による過体重や肥満を通じた生活習慣病のリスク、食塩の摂り過ぎなどが問題視されるとともに、低栄養による高齢者のフレイル※3や若年女性のやせなどが挙げられます。

(株)明治は、こうした日本の健康と栄養に関する問題の解決に貢献するため、日本の食生活の実態を考慮した「Meiji NPS」を開発しました。「Meiji NPS」では、生活者のライフステージによって健康と栄養の課題が異なるため、まず一般成人向け※4、および高齢者のフレイル予防向け※4の2つを策定しています。「Meiji NPS」により、meijiグループとして、より栄養価値の高い商品の提供や、さまざまな商品についての栄養価値、適度な喫食量、喫食頻度の目安に関する情報を発信することで、生活者の栄養価値を考慮した食品選択に貢献します。

明治グループは、今後もさまざまな健康課題と向き合い、人々が健やかな毎日を過ごせる社会の実現に貢献していきます。

詳細はリリースをご参照ください。

リリース:https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2023/0630_01/

  • ※1栄養プロファイリングシステムとは、食品に含まれる栄養素の量などにより食品の栄養価値を評価する手法です。世界には100種類以上の栄養プロファイリングシステムがありますが、評価の手法はさまざまです。また、栄養プロファイルモデルなど別の呼ばれ方をされることがあります。
    栄養素としては、糖類、飽和脂肪酸、食塩などが摂取を制限すべき栄養素として、たんぱく質、食物繊維などが摂取を推奨する栄養素として設定されることが多くみられます。それぞれの栄養プロファイリングシステムには一長一短がありますが、いずれにおいても一定の科学的根拠にもとづき食品の栄養価値を評価できます。
    諸外国では、疾病予防や健康増進のために、栄養プロファイリングシステムによりスコア化したものを商品パッケージに表示するなどして、生活者が栄養を考慮した食品選択をしやすくなる取り組みが行われています。
  • ※2The double burden of malnutrition. Policy brief. Geneva: World Health Organization; 2017
    栄養不良の二重負荷とは、低栄養と過栄養がある集団内で同時に見られたり、ある個人が別の時期に低栄養になったり過栄養になったりするなどして、低栄養と過栄養が共存することです。
  • ※3フレイルについて
    フレイルとは、加齢とともに筋力が低下したり、認知機能が低下したりするなどの心身が虚弱化した状態のことです。フレイルは、高齢者が陥りやすく、そのままにしておくと要介護状態へと進んでしまいますが、正しく対処すれば生活機能が維持・向上するとされています。
  • ※4一般成人向けでは、日本の栄養摂取実態を考慮し、摂取を制限すべき栄養素(糖類、飽和脂肪酸、食塩など)や、摂取を推奨する栄養素(たんぱく質、食物繊維など)を設定しました。そして、これらの多寡により栄養価値をスコア化する評価法を用いることとしました。高齢者のフレイル予防向けでは、一般成人向けをベースに、飽和脂肪酸を制限しないなどの高齢者のフレイル予防のための変更を加えた評価法を用いることとしました。