• 今村浩星さん 今村浩星さん

    今村浩星さん

  • 課題 コミュニケーションの活性化。外国人スタッフも含めた牧場全員の一体感。MDAで得られたこと 日常カイゼンの第一歩として、朝礼と終礼の時間を設けた。第三者としてMDAチームが入ることで、牧場全員で集まる機会を設けることができた。ミーティングを通してスタッフ同士の新たな一面を発見し、コミュニケーションが増え、牧場全体の活性化につながった。 課題 コミュニケーションの活性化。外国人スタッフも含めた牧場全員の一体感。MDAで得られたこと 日常カイゼンの第一歩として、朝礼と終礼の時間を設けた。第三者としてMDAチームが入ることで、牧場全員で集まる機会を設けることができた。ミーティングを通してスタッフ同士の新たな一面を発見し、コミュニケーションが増え、牧場全体の活性化につながった。

コミュニケーションのカイゼンが
人手不足の解決にも影響

今村ふれあい牧場は、1960年に福岡県・久留米市でスタートしました。現在、日本人スタッフ5人とインドネシア人技能実習生4人、特定技能を有するカンボジア人スタッフ2人の合計11人のスタッフで牧場を営んでいます。ここでは、搾乳牛220頭を含めた約350頭の乳牛を飼養しています。一般的には1日に2回の搾乳を行うところ、搾乳回数を3回に増やし、1日10トン、1頭あたり平均乳量45kgを生産する成果を上げてきました。

現在は、外国人スタッフが半数を占め、日に3回の搾乳ができる人員体制が整っていますが、この体制に至るまでは人手不足が大きな課題でした。全国の牧場では、募集をしても人が集まらず、離職率も高いという課題を抱えています。今村ふれあい牧場で外国人スタッフの採用を始めたのは20年前。「数年前までは3~4人でしたが、今は6人が働いています。日本人スタッフをはじめ、コミュニケーションの取り方で悩んでいたとき、MDAの話をいただいたのがスタートのきっかけです」(今村社長)。

MDAチームという第三者が入ることで、必然的にスタッフ全員が集まる時間を取るようになりました。「日本語が分からない外国人スタッフに向けて、翻訳ソフトを駆使してインドネシア語とクメール語でもパワーポイントの資料を作成しています。言語が分からないなりに、母国の文字を見て笑顔になったり、コミュニケーションを取ろうという姿勢が見えたりしてきています」(MDAチーム)。

今までは、外国人スタッフと今村社長自らが直接話す機会が少なく、なかなかコミュニケーションのきっかけをつかめずにいました。MDAに参加して6カ月が経ち、外国人スタッフの方から牧場の細かな変化や牛の様子について報告が上がってくるまでカイゼンが進んでいます。今までは自分の仕事だけに専念していた人も、別のスタッフの仕事にも興味を持つようになり、小さな気付きも共有するようになってきました。

MDAの導入~運用まで。今村ふれあい牧場:全員で集まる 機会がない。MDAチームへコミュニケーションの活性化を依頼。MDAチーム:今まで培ったノウハウ類似事例からカイゼン策を模索。MDAチームから今村ふれあい牧場へカイゼン策としてミーティングの機会創出。今村ふれあい牧場は朝礼・終礼の実施、効果を実感。 MDAの導入~運用まで。今村ふれあい牧場:全員で集まる 機会がない。MDAチームへコミュニケーションの活性化を依頼。MDAチーム:今まで培ったノウハウ類似事例からカイゼン策を模索。MDAチームから今村ふれあい牧場へカイゼン策としてミーティングの機会創出。今村ふれあい牧場は朝礼・終礼の実施、効果を実感。

  • 各外国人スタッフの母国語も併記した資料。 各外国人スタッフの母国語も併記した資料。

    各外国人スタッフの母国語も併記した資料。

さまざまな想いが詰まった
企業理念「BE HAPPY」

2017年にホームページをリニューアルする際、今村社長は企業理念を「BE HAPPY」と決定しました。「成績の良い牧場を維持していくためには、牛にも頑張ってもらわなければいけないし、ここで働くスタッフも幸せ、その家族もみんな幸せであってほしいという想いで掲げました」(今村社長)。今回、MDAでコミュニケーションを図るきっかけづくりに「BE HAPPY」は大変役立ちました。

牧場内のTシャツやホームページ、いろいろな場所で目にすることのあった「BE HAPPY」について、牧場スタッフに「知っている?」と問いかけたのがMDAチームと交流のきっかけでした。「時代の変化とともに酪農は、家族形態から企業形態の農業になっています。理念やビジョンを掲げている農家も増えてきていますが、スタッフに周知する大切さに気付いていない方も多いようです。MDAは、農家が家族形態から企業形態へ転換する上での考え方を一緒に構築し、気付きを共有する役割を担っています」(MDAチーム)。一つの問いに牧場の全員で考えてみる――。その結果、全員が集まるミーティングの時間ができ、仕事だけでは見られなかった一面を垣間見ることも増えてきたといいます。

  • 「毎月MDAのミーティングを行っていますが、翌月に向けて次はこの課題について考えようという“宿題”が出ます。外国人スタッフも日本人スタッフも何かしら意見を出そうと考えてきてくれます。コミュニケーションを図ろうとする姿勢が見えるのがいいですね」(今村社長)。会話を通して風通しの良さも実感してきています。

    長年、今村ふれあい牧場で働く赤池倫和さんは、こう語ります。「MDAでミーティングをした際に、他の牧場では朝礼と終礼をしていると聞き、今村ふれあい牧場でも次の日からスタートしました。スタッフそれぞれの視点があったり、カイゼンのアイデアが出たり、気付きがとても多くなりました」。さらに「BE HAPPY」についても、言葉にして表してくれたからこそ、牧場の目指す姿を自分事ととらえ、共通の認識にすることができたと語ります。「MDAミーティングで、『BE HAPPY』について考えよう、このカイゼン作業は『BE HAPPY』にどうつながる? と度々聞かれ、自分自身にも、周りのスタッフにも『BE HAPPY』はすごく浸透してきています」(赤池さん)。

  • 企業理念の浸透に向けて 企業理念の浸透に向けて

  • 多言語の資料で外国人スタッフに説明をするMDA担当者。 多言語の資料で外国人スタッフに説明をするMDA担当者。

    多言語の資料で外国人スタッフに説明をするMDA担当者。

  • 自らの意見を発表するスタッフ。 自らの意見を発表するスタッフ。

    自らの意見を発表するスタッフ。

以前は離職率が高く、その原因の一つは「コミュニケーションが希薄だったこと」ではないかと今村社長は話します。現在、今村ふれあい牧場には多様な国籍を持つスタッフが「BE HAPPY」を共通のコミュニケーション言語として認識しています。日本人と外国人の垣根も越えて、「BE HAPPY」を語り合える環境は、これからも牧場のコミュニケーションを活発にし続けてくれるはずです。

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