海外

展開エリアの拡大により海外売上比率10%以上を目指す

明治グループ2026ビジョンの重点方針として、「海外市場での成長基盤の確立」を掲げ、食品セグメントの海外売上高比率を10%以上にする目標を立てています。中国、東南アジア、米国を重点エリアとし、経営資源を集中させて取り組んでいます。国内でトップシェアを獲得した商品カテゴリーを中心に海外展開し、売上高を拡大させます。

エリア別展開商品
  牛乳・ヨーグルト 菓子 アイス
クリーム
粉ミルク スポーツ
栄養
中国 チェックマーク チェックマーク チェックマーク   チェックマーク
東南アジア
チェックマーク
チェックマーク   チェックマーク  
米国   チェックマーク      

自社の生産または販売拠点をプロット

中国

市場拡大と健康志向の高まりが続く中国

中国のGDPは今後も増加基調の見通しであり、当社事業領域の市場も成長が見込まれます。また、「健康中国2030」など政府が国民の健康増進に関わる施策を積極的に推進しており、健康食品市場が拡大傾向です。

中国の実質GDP推移

グラフ:中国の実質GDP推移

実質GDP成長率の推移

グラフ:実質GDP成長率の推移

出典:IMF World Economic Outlook Databases

事業拡大に向けて生産能力を増強

これまで中国では、蘇州や上海、広州で生産を行い、主に華東や華南のエリアで事業展開してきました。2023年1月から天津で牛乳・ヨーグルト工場が稼働し、さらに、2024年には広州に乳製品・菓子工場、上海にアイスクリームがそれぞれ完成する予定です。生産能力は2020年度比で大幅に増大し、牛乳・ヨーグルトは約4倍、菓子は約2倍、アイスクリームも約2倍となります。生産能力の拡大により展開エリアを広げ、売り上げを拡大していきます。

牛乳・ヨーグルト事業の戦略

市販牛乳では、中国国内で需要が高まっているチルドでの商品展開をしており、天津や広州での工場設立により、供給エリアを拡大していきます。業務用牛乳では、カフェ業態などに向けた商品が堅調に伸長しています。ヨーグルトでは、日本でトップシェアの「ブルガリアヨーグルト」の他、現地の健康ニーズに合わせたオリジナルの商品を展開しています。2021年からはプロバイオティクスヨーグルトを発売し、中国公的機関とも連携し、商品の価値・機能の訴求を行っています。また、高品質な生乳を安定的に調達するため、中国で牧場を運営するオーストアジア社へ出資しています。

菓子・アイスクリーム事業の戦略

日本でも主力の「メルティーキッス」「アーモンドチョコレート」などのチョコレート菓子商品や、「練乳小豆アイス」や「ピーチウーロン」などのアイスクリーム商品を展開しています。現地ニーズに対応した商品開発やマーケティング活動を行い、さらなる事業拡大を図ります。

栄養事業の戦略

中国で成長するプロテイン市場に向けて、2020年に「ザバス」を発売しました。粉末プロテインだけでなく、飲料・バータイプの商品ラインアップを拡充し、事業拡大を目指していきます。

東南アジア

市場成長と食生活の充実が進む東南アジア

インドネシア、ベトナムなどアジア諸国のGDPは大幅に拡大しており、今後も当社事業領域の市場も成長が見込まれます。

地域別GDPシェアの推移

グラフ:地域別GDPシェアの推移
出典:IMF World Economic Outlook Databases

牛乳・ヨーグルト事業の戦略

1989年にタイのCPグループと合弁で設立した持分法適用会社CPメイジでは、チルド牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料をタイで生産、販売しています。CPメイジの商品はシンガポール、香港、ベトナムなどの周辺国へ輸出しています。チルド牛乳はタイ、シンガポールでNo.1シェアを獲得しています。

菓子事業の戦略

1974年に設立したメイジセイカ・シンガポールでは、「ヤンヤン」などの他社と差別性のある商品を生産、販売しています。シンガポール国内だけでなく、近隣アジア諸国を中心に約30か国へ輸出しています。インドネシアやタイにも現地法人を設立して販売を強化しています。

栄養事業の戦略

ベトナムでは、2021年に設立したメイジフードベトナムが乳幼児用の粉ミルクを販売しており、順調に売り上げを拡大しています。
2022年2月にはタイ・メイジ・フードが幼児用のキューブタイプ粉ミルクを、2022年5月にはカンボジアで乳幼児用の粉ミルクの販売をそれぞれ開始し、事業拡大を推進しています。

米国

菓子事業の戦略

1990年に現地の老舗ビスケットメーカーであるスタウファービスケット社を子会社化し、本格的に事業を開始しました。 スタウファーブランドのクラッカーやビスケットと、明治ブランドのチョコスナックを生産・販売しています。 スタウファーは1871年創業で、「アニマルクラッカー」のトップメーカーとして全米で商品を販売しています。 明治ブランド品では、「ハローパンダ」や「ヤンヤン」、アメリカ版「きのこの山」である「チョコルームス」を販売しています。

写真:米国で販売されているハローパンダ

明治ブランド品の販路拡大

明治ブランド品については、これまでアジア系スーパーマーケットやホールセールクラブを中心に販売してきましたが、 今後は、スタウファーブランド品の主力販売経路であるローカルスーパーマーケットでの新規導入も積極的に進めていきます。

その他エリア

キューブタイプ粉ミルクに関するダノン社との事業提携

ダノン社と事業提携し、英国で同社の粉ミルク主力ブランド「Aptamil」のキューブタイプ商品を発売しました。 英国を皮切りに欧州市場での事業拡大を図っていきます。

写真:Aptamil キューブタイプ商品
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